傷の悩み 無料相談

創傷治癒よくある質問

  1. 治療中や手術後の気になる状態
  1. 腕・手・指
Q261 相談者 ニックネーム:どらら 患者様(相談対象者) 年齢:30代後半 性別:女性

指の手術の傷痕の痛みについて質問です。

6週間弱前(4/6)に、右手親指MP関節の拘縮のため手術しました。MP関節の手の甲側を2.5cmくらい、手のひら側を2cmくらい縫いました。(抜糸は、二週間後(4/21)でした。)
拘縮を改善するための手術だったので、手術後直後から関節を曲げるリハビリ。縫い方も曲げやすいように粗く縫ってくれていました。自動では曲がらないので、他の指で押して曲げなければならず、包帯の上から、一週間してからは、絆創膏の上から縫っている傷口を押す状態でのリハビリでした。そのためか抜糸後の痕は、手の甲側は、切った直線の脇にに縫ったあとの点、点が痕になっています。まだ、少し赤みがあります。
手のひら側は、一部少し皮膚が盛り上がり、固くなっています。皮膚と同じ色です。

手術後5週間後の手術をした手外科受診では、「ケロイドになっちゃったかな、そのうち、盛り上がりは、おさまるとおもうけど。」といわれました。痛みがあると伝えたら、ヒルドイドを処方してくれました。
自分では、ケロイドとは違うと思っています。ひこうせい瘢痕までもいかない、まだ傷痕がの消えてないだけだと。。。

痕は、残っても仕方ないかなと思っているのですが、まだ、傷痕のところが、物が触れたりすると痛いので、困っています。
関節のところの傷痕なので、曲げ伸ばしをすると引っ張られて痛みます。動かしている間、その後は、しばらく痛く、触ると熱感があります。
右手親指なので、手のひら側は、物を握ったり、雑巾を絞ったりする動作がまだ怖くて出来ません。
関節の痛みもまだありますが、傷痕の痛みの方が、仕事に支障がでそうです。
手術のため、調理の仕事をやめましたが、また調理の仕事を探しています。しかし傷痕の痛みがあると不安です。
手術後6週間弱くらいでは、傷痕の痛みがあるのは普通ですか?また、どのくらい続くのでしょうか?

担当医に聞くのが良いと思うのですが、手外科の受診は、三週間後。大学病院なので、受診日を早めるのは、難しいです。整形外科(手外科)なので、あまり重要視してくれないかと。
仕事をする為に、早く痛みをとりたいので、自分で皮膚科を探して受診した方がよいのか迷っています。
今の段階で、痛みがあるのは普通なら、焦って、皮膚科は受診することもないと考えています。

A261 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
拇指MP関節の拘縮解除の手術ということですが、申し訳ありませんが、手術の詳細が不明なため具体的にお答えすることが出来ません。
一般論でお答えするなら、術後6週間弱ならば、ほとんど痛みはないものです。
大学病院でも予約を早めることは特に難しいことでもないので、なるべく早く受診して、経過と展望をしっかりとお尋ねになった方がよいでしょう。

おそらく主治医の言葉がしっかりと伝わっていないものと考えますが、
「ケロイド」と「そのうち、盛り上がりは、おさまるとおもうけど」という言葉には矛盾があります。
また傷痕自体が盛り上がっているならば、まさに肥厚性瘢痕で、肥厚性瘢痕が手掌側にあるならMP関節の伸展にも支障をきたすでしょう。

手の外科は、患者さんの指を、使える指にするために、繊細な仕事をしています。
患者さんの不都合を重要視しないなどということは無い筈ですから、気になる事はどんどんお尋ねになるべきです。

より良い結果を得るために、ご自身でも治療内容、経過を十分にご理解し、納得のいく治療を受けてください。
Q262 相談者 ニックネーム:無記入 患者様(相談対象者) 年齢:35歳 性別:男性

日曜大工の丸のこで、人さし指を根元から切り落としてしまい、救急病院で縫ってもらいました。落ちた指を持ってくれば、つなぐこともできたのにと言われたのですが。

A262 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
落ちた指をつなぐのを「切断肢の再接着」と呼んでいます。どうも、この電気丸のこというのがいちばんくせもののようです。一度調べたことがありますが、いろいろな安全装置は工夫されています。しかし、結局は安全装置をはずさない限り材木は切れないので、うっかりすると手を切ってしまいます。絶対安全なのこぎりというのはありえないわけです。切れ味もいいし、はずみもついているので、しばしば1本だけでなく、3~4本スパッと斜めに切れてしまいます。

根元に近いところで切れている場合には、つなぐことは可能です。顕微鏡を使って神経や血管、それも1ミリ程度の細いものを1本1本つなぎます。非常に時間のかかる仕事です。理想的には、けがをしてから6時間以内につなぎたいところですが、12時間以内くらいならなんとかなります。ともかくこういうけがのときには、落ちた指をビニール袋に入れて、ビニール袋の外側から氷で冷やして持ってきてください。

このように条件さえよければ、切断肢の再接着は容易で、成功率も高くなりました。むしろ問題はそのあとの機能の改善です。一応は皮膚も生き神経もつながって感覚は戻ってきます。ただ腱の癒着や関節の拘縮といったような問題があって、回復に時間がかかり、必ずしも運動が完全に戻りません。むしろ手術だけでは、正常機能の5割くらいまで回復すればよいほうではないでしょうか。このためには、適当な時期に運動療法を開始して、だんだんに運動量を増してゆくようにします。

運動療法についてのきまったプログラムというのはありません。個々の患者さんとか、けがの症状によって加減してゆくことが必要です。いちばんたいせつなことは、患者さん自身が多少痛いのをがまんして、熱心に練習することです。手のけがでは、後療法のほうが、手術よりも重要なくらいです。また後療法は、長い時間詰めて1~2度やるよりも、短時間でも頻繁に反復練習することがたいせつで、自分である程度コツを覚えたら、絶えず反復使用する必要があります。

さて、現在すでになくなってしまった指をどうするかという問題ですが、繰り返し説明したように、皮膚や骨の移植で指をつくることは、現在のところ好ましくないとされています。そしてその人の職業や、どの指がないかによっていろいろと検討します。

人さし指ならば、むしろ中指を慣らして人さし指の働きを代行させるようにもっていったほうが得策だと思います。人さし指が欠けていても根元から落ちていれば、人は意外に気がつかないものです。根元が少しでも残っているとかえって目立つので、そこを落としてスムーズにすることもあります。

親指が欠けた場合は話が別で、なにか親指に相当するものをくふうしなければなりません。そしてその方法は、いくつかあります。

1:皮膚と骨の移植で親指をつくる方法があります。見てくれがあまりよくないし、感覚も鈍いので、そのままでは役に立ちません。感覚の問題は最近では神経のついた皮膚を移植することで可能になりました。しかし、むしろ次に述べる2と3の方法のほうがすぐれているといえます。

2:残っている人さし指か小指を、もと親指のあったところへ移行して親指にする方法。これは以前から行なわれていて、成功率も高く、また機能的にすぐれた方法です。指の数が5本になるわけではありませんし、また、人さし指か小指を犠牲にするわけですが、親指の機能はこれらの指にくらべてはるかに重要ですから、結果的には非常に機能が改善されることになります。
日常生活には全く支障のない程度の手になりますが、また、指が1本足りなくてもあまり目立ちません。

3:マイクロ・サージェリーの発達のおかげで最近では足の指を移植することが可能になりました。足の親指を神経、血管、骨、関節、腱、すべていっしょに持ってきてつなぎ合せるわけです。手の指にくらべて、だいぶずんぐりはしていますが、慣れるとそれほど気にならなくなります。また、親指としての機能も十分果たせます。なによりも、ほかの手の指を犠牲にしないですむというのが長所だといえます。
Q263 相談者 ニックネーム:るー 患者様(相談対象者) 年齢:20代後半 性別:女性

先月末に裁断機の刃に指が触れ、中指の第一関節の表面を切りました。
血がなかなか止まらなかったため、病院に行きましたが、縫うほどの傷ではなく消毒のみでした。

その後も、医師に言われた通り、自分で毎日消毒して、傷はふさがりました。
しかし、切った箇所が膨れてしまいました。
また、押すとほんの少し痛みがあります。
このまま自然と膨れは治っていくのでしょうか?
それとも一度、病院(形成外科?外科?)で診てもらったほうが良いのでしょうか?

A263 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
肉芽が過形成した状態で上皮化したか、肥厚性瘢痕の状態と考えます。
特に何もせずに経過を待ってもかまいませんが、一度、形成外科で診察を受け、アドバイスをもらったほうがよいでしょう。
Q264 相談者 ニックネーム:ちかこ 患者様(相談対象者) 年齢:10代後半 性別:男性

高校3年生の息子のことでの相談です。
昨年12月30日にバイト先のお餅屋さんで機械に指をはさまれ、救急車で運ばれた病院にて「右示指熱圧挫損傷」「右母子、中指熱傷」と診断されました。「時間経過をみて1月1日に手術をします」と言われ、「右 示指熱圧挫挫滅」により、「右 デブリドマン 鼡径皮弁」の手術を受けました。(鼡径皮弁は右示指の根元から全部です。)

術後、屈曲により血流が悪くなる問題も生じましたが、高圧酸素90分を1週間続けることにより血流はよくなり、1回目の切離しの手術を1月25日に、2回目の切離しの手術を2月8日に受けました。
手術後、「熱傷により腱がダメになっており、皮弁していた右示指の第一関節がグラグラしていた為、入れたくはありませんでしたが細い金属を入れ固定しました。3ヶ月位経過したら、再度手術してもっとしっかりした金属に入れ替えます。」との説明を受けました。
翌々日には「もう病院では特にすることがないので、2月13日~15日の間に退院し、外来で通院して下さい」と言われました。

切り離しの手術を受けてから示指はどんどん腫れ、縫った指先の糸もめり込んでる状態だったので、この状態での退院はすごく心だった私は、そのことについて何度も質問しましたが、「大丈夫」との返事で、「次は2月21日に外来で受診」の指示を受け、まだ指先の腫れも出血も止まらない、金属も少し見えている状態で2月16日に退院しました。

20日の朝、指先が少し裂けた状態だったので、心配になりお昼頃に病院へ行き、診ていただきましたが、指先を何度か押してみて「大丈夫、指先の白くなった部分を少し取りますので、明日外来の時間に来て下さい」と言われ帰りました。
ところが、21日の外来で受診すると、「昨日は大丈夫だったけど、今日は感染症にかかって腫れている。これから手術して金属と第一関節から先の部分を取り、24日に皮弁した部分をもう一度開いて、血流のない部分の骨を取りますね」と言われ、私はその状況を受け止めることが出来ませんでした。
結局、24日の手術で第二関節の少し上まで切除されました。

その後、朝夕に抗生剤の点滴を投与し、今日から飲み薬に変わりました。
指先はまだ閉じてません。今日のお話だと、腫れもひいているので、数日後、閉じるとのことです。

状況説明が長くなりましたが、指が感染症にかかっているかどうかの検査は出来ないのでしょうか?

16日の退院の時も、20日受診した時も、主治医の先生に「こんなに腫れていて大丈夫なのか?」と、何度も尋ねましたが、「指は小さいので、採血などで反応が出辛く、調べる方法がないから、ジュクジュクしているかどうか触診で判断するしかない」との返答です。

このまま閉じるのは、本当に感染症がよくなっているかどうかわからずに、「また同じことになるのではないか?」と、とても心配です。

指の感染症は本当に調べようがないのでしょうか?

A264 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
「指が感染症にかかっているかどうか」は、組織や膿を培養すれば菌の存在は証明できます。
ただし検査には数日を要するため、菌を同定する(感染の原因になっている菌を調べる)必要があるとき以外は、臨床の場では多くの場合、視診、触診で判断することになります。

担当医の「腫れもひいているので、数日後、閉じる」という言葉は、【感染を想わせる症状は今はないが本当に感染が治まっているか確認したいので数日間経過を見させてください】という意味でしょう。

担当医たちはその時点時点で、最善と考える判断をしていますが、既に「第二関節の少し上まで切除され」ているなら、必ずしも急いで断端形成をする必要はないので、ご家族から、感染兆候がないことを十分確認してから創を閉じて欲しいと申し出ては如何でしょう。

手指の機能は、示指と中指のどちらかが拇指と対立してモノを【つまむ】作業をします。
今回残念ながら示指の第一関節(DIP関節)を失うことになったのですから、第二関節(PIP関節)を温存するために、出来る限りのことをすべきです。

まずは感染兆候の無いこと、挫滅組織が存在しないことを確認して、少しでも肉芽の形成を待って断端形成をした方がよいかもしれません。

また、示指の残った部分の見た目と機能、拇指と中指も熱傷を受傷しているので拇指と中指の【つまむ】機能のために、充分な治療をしてあげてください。
Q265 相談者 ニックネーム:hana  患者様(相談対象者) 年齢:50代後半 性別:女性

人差し指先を包丁で深く切り縫合したのですが、5か月たった今でも、縫合の奥のほうにしこりを感じ、触れたりしたら、ぴりっとした違和感を感じます。
これから先もこの感覚は、治らないのでしょうか?それとも治療が必要なのでしょうか?

A265 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
「5カ月」ならば瘢痕はまだ軟らかくなっていないので「しこりを感じ」るのかもしれませんし、神経の損傷があったため神経断端に「触れたりしたら」「ピリッとした違和感を感じ」るのかもしれません。
今後徐々に軽快する可能性は高いと考えますが、診察をしなければ具体的な診断が出来ないので、手の外科を標榜する整形外科や形成外科を受診して相談してください。
Q266 相談者 ニックネーム:U-KO 患者様(相談対象者) 年齢:30代後半 性別:女性

左手小指の第一間接を第二間接の間をぱっくり切り3針縫いました。
整形外科の紹介で形成外科に回ったところ神経も切れているので縫合手術をしましょうということになり、お正月も挟んだため手術日は切った日より3週間後になりました。
現在傷口はくっついた状態ですが左手小指の先がしびれており、手を洗うなどして小指手のひらの表面(傷口)を触ると電気が走りかなり不便です。
セカンドオピニオンで別の整形外科の先生に聞くと手術をしてもそんなに激的な回復は見込めないので手術はあまり薦めないと言われました。
その旨を担当の形成外科の先生に話したところ、50~60%の回復であろうこと。神経縫合の為にくっついた傷口を再度切ることと前後にさらに切り口を大きくすることなどのデメリットを話してくださいました。
私的には指の腹半分の知覚感覚と電気が走る状態をよくしたいのですが、これは手術をしても同じ症状は残りますといわれ、よく考えるように言われました。

A266 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
「左手小指の先がしびれて」知覚鈍麻があるなら、指の神経の切断があったのでしょう。
また「小指手のひらの表面(傷口)を触ると電気が走り」とあるように瘢痕部付近を叩くと痛みが響くなら(叩打痛)、その部位に切断された神経の断端があると考えられます。
もともと指の神経は細いため、切断された神経を拡大鏡(顕微鏡)下に探し出し、断端をきれいにして(新鮮化して)神経を繋ぐために、切開線を元の外傷の瘢痕よりも広げる必要があります。
残念ながら神経の断端が見つからなかったり、短くなっていてそのままでは断端同士を繋ぐことが出来なかったりする可能性もあります。
治療方針の決定には整形外科や形成外科のなかでも、『手の外科』の専門医の診断が必要です。
「指の腹半分の知覚感覚と電気が走る状態」は、治療をせずに時間の経過を待っても多少は改善されますが、元の状態に戻ることはありません。
知覚鈍麻や叩打痛の軽快には心理的な要素も小さくはないので、信頼する医師のもとで治療することも重要ですから、複数の手の外科の専門医の意見をお求めになって、納得して治療なさって下さい。

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