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創傷治癒よくある質問

  1. 下肢潰瘍
  1. 下肢
Q1 相談者 ニックネーム:ナオコババ 患者様(相談対象者) 年齢:70代前半 性別:女性

30年以上全身性エリテマトーデスの治療を受けています。40才ころには入院したこともありますが、50才ぐらいからは月1に通院して薬を飲みながら普通の生活をしています。3年前くらいに、1度下肢に潰瘍傷ができそれが原因で、40度近い熱がでて緊急入院し、2週間間ほどで完治して退院したことあり、その後はなにもなく、月1の血液検査でも特に全身性エリテマトーデスには変化がなかったのですが、今年1中旬また同じ下肢に2箇所潰瘍傷ができ近所の皮膚科にかかり消毒や治療を続けていますが傷は本当に少しずつは良くなってきている感じで、大きい傷の方は傷の回りから肉が盛り上がってはきてますが、まだ血がにじんでいて治ってきません。大体毎日傷を洗ってきれいにして、自分で治療してますが、小さい方の傷の所にもう1箇所別の小さい傷もできてきて治りません。潰瘍傷の治し方やどうすれば潰瘍傷をできにくくできるか知りたいのですが。ステロイドも免疫抑制剤も毎日飲んでいます。全身性エリテマトーデスで診て頂いてる医師は、傷が少しずつでも良くなってきていたら、様子を見ていきましょうと言われていますが、なかなか治らないので、やっぱり大学病院の皮膚科で診てもらう必要はありますか?

A1 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
転院の必要性はありませんが、一度、形成外科や皮膚科で診ていただきアドバイスを貰ってはいかがでしょう。
難治性潰瘍ならば、陰圧閉鎖療法や新しい外用薬の適応があるかもしれません。
「全身性エリテマトーデスで診て頂いてる医師」の「傷が少しずつでも良くなってきていたら、様子を見ていきましょう」という提案は最も良識的な意見ですが、形成外科や皮膚科など潰瘍治療の専門医の最新の知識を尋ねてみることは今後の参考にもなるはずです。
Q2 相談者 ニックネーム:ぽこ 患者様(相談対象者) 年齢:70代前半 性別:女性

重症下肢虚血により、2度目の血管のバイパス術を予定していますが、前回に左足の親指以外は全てカット、右足も親指から壊疽があり治らないことから手術となりましたが、医師がデブリートマンを麻酔なしに行い。母は痛みに泣き叫ぶ程です。麻酔をお願いしてもしてくれません。この対処方は主流ですか?

A2 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
下肢の虚血性疾患の痛みは、軽度の痺れだけの場合から、動作に伴って痛むもの、安静にしていても痛むものなど症例によって様々です。
安静にしていても「痛み」を感じる場合、虚血に陥った組織から疼痛を誘発する物質が分泌され痛みを生じさせていて、その痛みがさらなる炎症や血管収縮を引き起こし虚血が重症化しているため難治性の皮膚潰瘍や壊死が起きている可能性があります。
担当の「医師」は、「重症下肢虚血により」知覚神経もダメージを受けているだろうから、末梢知覚は低下していて「痛み」の程度は小さいはず、「デブリードマン」の際に「痛みに泣き叫ぶ程」なのは、実際の痛み以上に、自身の身体に大きな侵襲が加えられていることから生じる不安が「痛み」感覚を増大させているだけだから麻酔は必要ないと判断なさったのかもしれません。
診察をしなければ具体的な治療法の提案は出来ないのですが、患者さんが実際に「痛み」を知覚するかどうかに関わらず、デブリードマンなど侵襲的治療の際には神経ブロックが必要と考えます。
末梢神経ブロックは、痛みを強力に抑制すると同時に、随伴する交感神経もブロックされるため血流改善効果が期待できます。
また、腰部交感神経節などをブロックすれば、より強く広範囲の血流改善が望めます。
腰部交感神経節を神経破壊薬でブロックすれば、血流改善の長期的効果が得られます
治療は、患者さんとご家族と医師の信頼の上に成り立つものなのですから、担当の「医師」に、現状の評価と痛みの程度の客観評価、今後の経過予測と治療計画をお尋ねになって、患者さんとご家族のご希望もしっかりとお伝えになってみてはいかがでしょう。
Q3 相談者 ニックネーム:お困り人 患者様(相談対象者) 年齢:30代後半 性別:男性

病院で診察して塗り薬治していますが足のケガ口なかなか小さくならずいます。紹介状書いて貰い大きい病院で診察したら治療出来ないと言われ他の病院紹介状貰い大学病院で診察したら治療出来ないと回答でした。検査2つ有るみたで1つだけ検査した。ウイルスの検査で結果異常無し。もう一つは皮膚切り取り検査するは2つの病院の先生が切り取りキズ治らないリスク有るので検査はしなかった。薬の副作用で治らないか何か原因で治らないか分からなままでいる。2年間ぐらい治療して薬の効果無い。ただ一つ思うは同じ位置のケガでスプレーを使うケガと塗り薬だけケガで分けて使うと塗り薬だけケガ治りスプレー使うケガ治らないいる。病院の薬でスプレー治り効かない分からない。

A3 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
下腿や足は起立や歩行によりうっ血が生じやすく、部位によって皮下脂肪が薄く皮膚に余裕がないため、外傷の治癒までに時間がかかることが少なくありません。
また、糖尿病、動脈硬化症や末梢血管病変、膠原病などの基礎疾患、放射線の影響、低栄養、ステロイドや免疫抑制剤の使用、機械的刺激などがあると、感染や血管障害あるいは知覚障害が原因で治癒が遅れ、難治性潰瘍になってしまいます。
皮膚癌が難治性潰瘍として治療されている場合もあります。
皮膚癌を疑った際は「皮膚」を「切り取り検査する」のですが、「2つの病院の先生」は皮膚癌の可能性は極めて低いと判断して、検査を強く勧めることはなかったのでしょう。
「2年間ぐらい」潰瘍が上皮化しないのですから、先ずは、潰瘍の治癒を遷延させる基礎疾患の有無を精査する必要があります。
潰瘍の治療は、局所吸引陰圧閉鎖療法や細胞増殖因子製剤の使用を試みてはいかがでしょう。
それらの治療でも治癒が困難なら、皮弁形成術などの手術が必要です。
「大きい病院」や「大学病院」が何故「治療出来ない」と案内したのかいただいた情報だけではわかりませんが、難治性潰瘍は形成外科病院でご相談なさってください。
Q4 相談者 ニックネーム:ek 患者様(相談対象者) 年齢:80歳以上 性別:女性

86歳の母親
今現在入院中(難治性潰瘍、下肢(左小指と薬指の切断手術後約1ヶ月半経過)
持病:糖尿病(今現在は院内で糖尿病内分泌科と連携の上数値安定) 心臓弁膜症
手術歴:下肢閉塞性動脈硬化症
カテーテル手術3~4回。

今回 難治性潰瘍が左足小指付け根外側辺りに500円玉大の褥瘡ができて痛みが有り黒くなっていたので 最初皮膚科受診(局所麻酔で削り取る?様な事を二度)後、形成外科へ回され 小指のみの切断手術の必要有り との判断で1ヶ月半前に手術、その手術中に家族が個室へ呼ばれ
主治医:『切ってみたところ隣の薬指の付け根まで組織がやられてしまってる事が分かったので予定変更し、2本切断しなければならなくなりましたので』と宣言され実行されました。

術後直後の本人の痛みはかなり酷く、のたうち回る中 点滴での痛み止めで対応されました。
その後 入院中は切断面の洗浄プラス軟膏の塗布を繰り返し、3週経た時点で 主治医から本人へ『さらにもう一本(中指)も切断しなければなりません』と宣告、家族を呼び出した説明時には『足の甲の真ん中辺りでの切断になります』と話が転じ、術後は本人の治る力頼みしかない と言われました。 切断の必要性の説明が無く、切断面を見せて治りが良く無い と言われましたが 根拠が理解出来ず、質問に対しても『見た目で判断しています』との回答のみ。『本人さんは痛がりなので』とか『次は踵を残した形を作れば 杖を使って歩行の可能性は残ります』とか『次の治りがよくないとスネのところでの大切断になります』と淡々と言うだけ。

本人、家族共に 希望は足の指を残すこと なのですが 医師の一方的な方針(切断)に不安と不審を感じ 手術はとりあえず見送っております。

他の形成外科での受診を希望しておりますが、入院中なので 転院という形をとる必要が有り、院内の地域連携課を通して 他の病院を受診、転院出来る様複数の病院へ問い合わせの依頼中です。
一つ目は 『診療情報を見ましたが 同じ結論になるので受け入れられない』との回答。
このあとどの様にしていけば良いのか非常に困っております。

今現在切断面は 現状維持状態(少し滲出液、膿有り)で 悪くはなっていない との看護師回答です。

A4 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
診察をしていないので具体的な治療法の選択は出来ませんが、糖尿病、下肢閉塞性動脈硬化症があって足の難治性潰瘍が生じたなら、手術で壊死組織を除去し閉鎖しても、縫合不全や治癒の遷延を起こす可能性が非常に高いでしょう。
一方、皮膚潰瘍をそのままにしておけば感染が起きたり壊死組織の融解により熱発したりして全身状態が悪化することも容易に想像できます。
血流が確認できる部位で切断し補装具を検討するか、壊死組織を除去し局所陰圧閉鎖療法で肉芽増生・潰瘍閉鎖の可能性を追求するか、非常に悩むところです。
入院中の病院で主治医に現状の説明を求め納得できれば転院せずに治療をお続けになる気持ちがあるなら、先ずは主治医に現状の評価と治療をせずにいた場合の経過予測、治療をするならどんな選択肢があるのかをお尋ねになってください。
主治医に対する信頼を失っていて転院をご希望なら、潰瘍のこれまでの経過を感情を入れずに客観的に箇条書きにしたメモと創部の写真やレントゲン写真をお持ちになって、ほかの形成外科でセカンドオピニオンを求めてみてはいかがでしょう。
80歳以上の方が長期に病床に留まる場合、どこまでの社会復帰を目指すのか、ご本人とご家族と主治医が同じ目標を見据えて治療法を検討する必要があります。
患者さんご本人もご家族も足の指を残すことを希望するのは勿論当然のことと言えますが、患者さん・ご家族・主治医が治癒後の具体的な日常を想像したときに同じ想像が出来るように治療計画を立てることが大切なのです。
Q5 相談者 ニックネーム:はるちゃん 患者様(相談対象者) 年齢:60代後半 性別:女性

内反尖足で下足装具つけていますが、傷口できてかかりつけ医師相談したら、難治性潰瘍と説明を受けました。
半年間、軟膏で治療していますがなかなか皮膚が塞がりません。良いアドバイスお願いします。

A5 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
一般的に下腿は血流やリンパ流がよくない傾向があるため、「潰瘍」が「難治」のことも少なくありません。
補正「装具」が当たって圧挫創(褥瘡)ができたなら、装具を作り直して圧がかからないようにしなければ肉芽形成および上皮化は難しいと考えられます。
既に「半年間」「皮膚が塞が」っていないのですから、形成外科で定期的に創状態を診てもらい、適時・適当な軟膏を選んでもらったり、局所陰圧閉鎖療法の適応を検討してもらったりしてはいかがでしょう。
また、糖尿病や閉塞性動脈硬化症などが基礎疾患としてあると下肢に難治性潰瘍が生じやすいので、精査も必要でしょう。
Q6 相談者 ニックネーム:たんとん 患者様(相談対象者) 年齢:60代後半 性別:男性

30年以上糖尿病の治療をしています。
足の指が壊死し、4月に大学病院の整形外科で右足の小指を切断しました。
それから退院をして2ヶ月、傷口が塞がらないまま自宅で過ごしました。
毎週のように傷口を診てもらってますが、なかなか塞がらないのでMRIを撮り、まだ菌が残っているとのことで、7月頭にもう少し指を削って今2週間経ちましたが、今回も傷口が塞がらずに抜糸ができない状態で入院したままでいます。
糖尿病だし高齢だし、再生する力がないのでしょうか?
傷口が塞がる方法は何かありませんか?

A6 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
基本的に、血糖のコントロールが必要です。
創処置として陰圧閉鎖療法を検討しては如何でしょう。

患者さんとご家族が少しでも多く組織を残したいと望むのは当然のことですが、30年以上糖尿病の治療が続いていて足趾の壊疽まで起きているということから治療・手術が非常に困難であろうことは容易に予想できるのですから、詳細に術前検査をして、術後に順調な創閉鎖が可能で、ある程度のリハビリで日常生活に戻れることまでを想定して切断部位を決定し、手術に臨むべきでした。
また、患者さんとご家族は、計画通りにいかないことも少なくないことも踏まえたうえで、主治医に今後の治療方針と経過予測をお尋ねになる必要があると考えます。
主治医に相談して、形成外科を紹介して貰ってもよいのではないでしょうか。
Q7 相談者 ニックネーム:ふるふる 患者様(相談対象者) 年齢:80歳以上 性別:女性

私の母84歳の足の傷についてのご相談です。母は現在老人ホームに入居しています。
2月頃から左足のふくらはぎ外側(だいぶ前に交通事故でぶつけた部分です)が痛み、よく電気ストーブに足を近づけている姿を見かけていました。
そのうちに左足ふくらはぎ部分に傷ができ、左足ふくらはぎ全体に血管が浮き出た感じになり、すごく痛がっていました。
皮膚科で抗生物質の飲み薬と塗り薬をもらい、いったん治りましたが5月に入ってからだんだん左足ふくらはぎから下が全部赤黒くぱんぱんに腫れ上がり、熱も出て歩けない状態になり、現在は外科で抗生物質の飲み薬と塗り薬をもらい、様子を見ている状態です。
現在は足の腫れもだいぶおさまり、足の甲の皮膚から膿が出ていましたが傷も小さくなり歩ける状態にはなりましたが、なかなか足の腫れが治らず足の甲にできた傷付近の皮膚が黒く変色しています。
又、足の甲にできた傷から少しですがまだ膿が出ています。
足の甲の皮膚が黒く変色しているのがとても気になりますが、回復しているのでしょうか?
又、外科以外の科を受診した方がよろしいのでしょうか?

A7 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
「2月頃から」の「左足ふくらはぎ」の症状は、軽度の熱傷にともなう表皮損傷と浮腫だったのかもしれません。
「5月に入ってから」の症状と、直接の関係はないと考えます。
足背の外傷が感染を起こしたために「5月に入ってからだんだん左足ふくらはぎから下が全部赤黒くぱんぱんに腫れ上がり、熱も出」たのでしょう。
創感染の制御が困難なため「なかなか足の腫れが治らず」、「足の甲にできた傷から少しですがまだ膿が出て」いるので、壊死して「黒く変色」した「足の甲にできた傷付近の皮膚」を外科的に切除する必要があるかもしれません。
症状の詳細が把握できないので、具体的なアドバイスは出来ません。
「外科」の担当医に、現状の評価と治療方針、予測される経過をお尋ねください。
同時に必要ならば、形成外科などを紹介して貰ってください。
担当医の予測通りに症状が軽快すればよいのですが、予測と異なった経過をたどったとしてもそれ自体は避けようのないことで、重要なのは主治医が明確な治療方針を持っていることなのです。
主治医と話し合って、納得のいく治療を受けてください。
Q8 相談者 ニックネーム:うさポン 患者様(相談対象者) 年齢:80歳以上 性別:男性

父親が、8月後半から脱水状態、血管の詰まりにより右足のくるぶしとかかとなどに褥瘡が発生しました。
点滴、薬などにより体内の循環状態は改善しましたが、褥瘡部分が10月初めより悪化しました。右足のかかとの部分に、直径5~6㎝血位の大きさで黒く固い血の塊りのようなものがあり(壊死部分)、その部分の外縁部から滲出液が出ています。
治療方法について、訪問診療の主治医は薬などを塗らずに洗浄後患部をガーゼでカバーして乾燥させて治癒させる方法を選択しました。一方、主治医でない医師、訪問看護の看護師、薬剤師は、主治医とは見解が異なり、洗浄後ゲーベンクリームを塗って壊死部分を柔らかくした後、切除する方法での処置を一旦はしてくれました。ですが、主治医は乾燥療法を選択したため、今は乾燥療法で治療を行っています。このまま主治医の勧める治療法を続けてよいのか不安です。主治医の乾燥療法で大丈夫でしょうか?

A8 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
菌の増殖条件を減らすために創面を乾燥させる処置を選択なさったのでしょうが、褥瘡の治癒のためには湿潤環境が必要です。
主治医が内科ならば、形成外科など外科系病院に紹介状を書いてもらってください。
Q9 相談者 ニックネーム:ひまゆた 患者様(相談対象者) 年齢:60代後半 性別:女性

69歳母のことです。昨年入院中に踵が黒く変色しその後じょくそうになり皮膚科受診してイソジンシュガーで様子を見てました。ですが段々悪化し整形外科に変更。違う病院を二ヶ所行きましたが持病もありいまのところで治療をしたほうがいいとのことでした。その時MRをとり、骨に菌があるかもとのことでした。いん圧療法は寝たきりになるので今のままで様子を見ることになりました。先月から発熱を繰り返し、いまにゅういん中ですが、傷が骨にまで達している、熱も今は点滴で収まったが早かれ遅かれ切断しないと、最悪の場合菌が身体中にまわり死亡してしまうといわれました。やはりそれしか方法はないのでしょうか? 糖尿病、軽い認知。 昨年は食道癌を放射線治療で様子観察しています。

A9 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
実際に診察をせずに具体的なアドバイスはできません。
担当医の「早かれ遅かれ切断しないと、最悪の場合菌が身体中にまわり死亡してしまう」という言葉は、潰瘍の治療が出来ないということではなく、潰瘍治療中に菌血症を起こすかもしれないし、いったん治癒しても潰瘍が再発して菌血症になることもあり得るという話で、一刻も早く「切断」が必要という内容ではないでしょう。
主治医や担当医は、お母様の全身状態や褥瘡による皮膚潰瘍の状態を診察し、お母様とご家族を取り巻く環境などに配慮したうえで治療法を提案なさっているものと考えますので、主治医と話し合いのうえ治療方針を決定してください。

以下は一般論ですので、ご相談に対する直接の回答ではないことを踏まえたうえで、参考までにお読みください。
基礎疾患に糖尿病があると下腿の皮膚潰瘍の治療は難渋するので、先ずは厳重な血糖コントロールが必要です。
菌が存在しても直ちに感染を意味するものではないので、壊死組織を掻把し十分に洗浄して陰圧閉鎖療法をすれば、皮膚潰瘍の治癒を望めるかもしれません。
ただし、日常の活動の制限を最小限に抑えて陰圧閉鎖療法をすることも可能ですが、生活の補助や介助をなさる方に想像を絶する大変な負担がかかります。
難治性皮膚潰瘍の治療法も進化しているので、一度、足の外科を標榜する整形外科や外科、形成外科で具体的アドバイスを求めると参考になります。
お話を聞きに行くときは、結論を医師に任せるのではなく、様々な治療法を提案してもらい、それぞれの治療法のメリット・デメリットを充分に理解して、患者さん本人とご家族の希望を医師に伝えて医師とともに検討し、最終的には患者さんあるいはご家族が治療方針を決定する姿勢が大切です。
Q10 相談者 ニックネーム:みみ 患者様(相談対象者) 年齢:80歳以上 性別:男性

糖尿病で壊疽をおこし、形成外科で右足先から踵間の半分を昨年切断しました。縫合しましたが開いてしまい、現在はそのままの状態です。
毎日石鹸で洗いシャワーをして、ユーパスタとアクトシンが混ざった軟膏を傷口に塗りガーゼで保護しています。浸出液も多いのでガーゼのうえからパットを当てています。
傷はかなり小さくなりましたが足裏にあるので歩くとぶつかります。
傷の中央に割れ目ができて舌のように肉が盛り上がっていて、また、傷口回りに白く硬い皮膚でおおわれるようになり、医師から皮膚移植を勧められましたが入院は嫌なので断りました。
硬い皮膚があるとふさがらないと聞きました。硬い皮膚の部分にはワセリンを塗っています。
皮膚移植しないで傷が小さくふさがるようになる方法はありますか?
舌のように盛り上がった肉との間から液が出ていると思われるのですが、水を入れるようにして洗ったほうが良いですか?

A10 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
創の安静と、浸出液の量のコントロールが必要です。
基礎疾患として「糖尿病」があって、リスフラン関節あるいはショパール関節で 「切断」した縫合創が哆開して半年間も上皮化が遷延しているのですから、ご自 身の判断での治癒は難しいかもしれません。
皮弁手術あるいは陰圧閉鎖療法の適応を検討すべきでしょう。

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