FAQ 創傷治癒 よくあるご相談

  1. 0_FAQ 創傷治癒 よくあるご相談
  1. 04_やけどについて
Q1
相談者:A 年齢:40代後半 性別:男性

父が5日ほど前に湯たんぽで低温火傷をしました。
縦6.3センチ、横3センチほどの火傷を左のスネにおっています。
どうしても土曜日まで病院に行けず、冷やした方が良いのか、乾かした方が良いのかなど、それまでの処置を教えてほしいです。
きのう水ぶくれが割れて、今日は傷口が乾かないようにシートのようなものを貼って過ごしていたようです。歩くと傷にひびくと言っていました。
傷口は少し凹んでました。市販の塗り薬など、悪化しないために使った方が良いものがあれば教えていただけるとありがたいです。よろしくおねがいします。

A1
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
創部を乾かさないでください。
シャワーの流水で洗って、湿潤療法専用の創傷被覆材を貼っておいてください。
低温熱傷は一見、たいしたことが無いように見えても、比較的広い範囲で深い部位まで組織の損傷が起きていることが少なくありません。
ご事情がおありなのでしょうが、「どうしても土曜日まで病院に行けず」などと言っていないで、直ちに病院にお掛かりになってください。
Q2
相談者:クマっこ 年齢:60代前半 性別:女性

二週間前、料理でお湯を沸かしている最中に誤ってお湯を膝から下にかかってしまい、足はスリッパをはいていたため、逃れました。
すぐにズボンから水をかけ冷やし、救急病院へ行き、処置してもらい、次の日から、毎日近所の外科へ通院しています。
水ぶくれになり、何日かして、中にたまった液を出し、古い皮膚を切ったら、とても歩くのが困難になるくらい痛くなり、困っています。
今は、ゲンタマイシン軟膏とセフカペンピボキシル錠が処方されていますが、全く改善しません。皮膚を切除したら、このような状態になるものなのでしょうか?

A2
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
浅達性Ⅱ度~深達性Ⅱ度熱傷でしょう。
表皮が無ければ痛みはあります。
創面の擦れや創感染があると創状態は悪化します。
湿潤療法ならば、痛みは軽減するでしょうし、上皮化も促進されます。
一度、熱傷治療の専門外来を開設する病院でセカンドオピニオンを求めてみた方がよさそうです。
Q3
相談者:ひぃ 年齢:20代前半 性別:女性

2/20日に間違った薬の飲み方をしてしまい、記憶が飛んでフラフラになり、失禁をしてしまい親にお風呂に入れてもらうために準備していたら、誤って転んでしまい、ストーブの上に座ってしまいお尻と太ももの裏を火傷をしました。
まだ、病院には行けておらず、市販の塗り薬とラップとガーゼで対処しています。明日、行く予定です。
1日寝ているような生活で動かないと痛みは無く、立ち上がり中腰になってる時座ってる時は痛いです。皮膚が引っ張られる感じがします。
黄色いしるが出ていて、水ぶくれができてます。
お尻は網焼きになり、焦げています。

入院や手術を避けてたいです。
ゆっくりで良いので治る方法ありませんか?

A3
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
浅達性Ⅱ度熱傷と深達性Ⅱ度熱傷の混合創でしょう。
湿潤療法で治療可能ですが、擦れたり感染を併発したりすると、熱傷深度がより深くなり上皮化が阻害されます。
先ずは形成外科にお掛かりになり、湿潤療法で上皮化が期待できるかどうか判断してもらい、「入院や手術を避けたい」というご自身の希望も含めて主治医とともに治療方針を決定してください。
Q4
相談者:Y 年齢:40代前半 性別:女性

9日前にストーブの上に据えてあったやかんの熱湯を誤って足首内側にかかりました。
大きな水ぶくれができ、2日後に病院で処置してもらいました。
傷口自体はあたらなけば痛みはないのですが、6日目頃になってから、立つと激痛がはしって立っていられません。

立つというより足を降ろしただけで辛く、足を上げていないと椅子に座る事も出来ません。
自分なりに調べたら、血流の流れの関係のようですが、5日目までは歩けたのに日にちが経ってから立てなくなった事の心配と、仕事も家事も出来ずにいる日々がいつまで続くのか不安です。
傷自体は完治に4週間くらいと言われましたが、歩けるようになるのはどれくらいかかりますか?
また少しでも早くよくなるために、効果がある事を教えて下さい。
子供の卒業式など行事も迫っていて焦っています。
コタツで足を伸ばしている時は、やけどの事も忘れるくらい平気なんですが。

A4
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
常に継続している状態ではなく、「コタツで足を伸ばしている時は、やけどの事も忘れるくらい平気」で、受傷後数日から出現した痛みなら、創部を中心とした浮腫が原因です。
立ち仕事を避けて、足を挙げておいた方が浸出液も少なく、治癒も促進されるでしょう。

また、お掛かりになった「病院」が熱傷治療の経験が豊富かどうかにも依りますが、「傷自体は完治に4週間くらい」という言葉が上皮化までの時間ならば、4週間という数字に具体的な根拠は無く、深達性Ⅱ度熱傷なので上皮化までに3週間以上必要で上皮化後は肥厚性瘢痕及び瘢痕拘縮の可能性が高いという意味合いとお考えください。
ただし受傷機転が「やかんの熱湯」ならば、通常は浅達性Ⅱ度熱傷なので、擦れたりしなければ3週間以内に上皮化は完了します。
熱傷治療は、創部の上皮化を待てばよいだけでなく、熱傷部位の状態、上皮化までの時間と経過、上皮化後の瘢痕および瘢痕拘縮、機能の回復、全身状態、数十年後の瘢痕癌の発症などを全て予測しつつ治療計画をたてる必要があるため、可能な限り熱傷治療に長けている病院にお掛かりになるべきです。

一般の方々への湿潤療法の浸透とともに、熱傷はその深度に関係なく湿潤療法で上皮化するという考えも広まりましたが、長期的な経過を考えたとき植皮などの手術をした方がよい場合もあるので、保存的治療、外科的療法、また上皮化後の瘢痕治療までも可能な病院を選んでください。
Q5
相談者:たま 年齢:20代 性別:女性

3ヶ月ほど前、180度くらいの油が足の甲にかかり、直径4センチほどの水ぶくれができました。
すぐに皮膚科にかかり、水ぶくれの中の液体を抜いてもらい塗り薬を処方してもらいました。
その後水ぶくれの皮膚がはがれ、そこに硬い皮膚?ができてしまったため、カデックスという薬を1週間ほどつけてやわらかくし、病院で皮膚を剥ぎました。それからまた最初と同じ塗り薬を塗って経過を観察。最初の受診から2ヶ月ほどしてやっとかさぶたが剥がれたのですが、火傷の箇所は赤く盛り上がったままでした。その状態でまたいつもの皮膚を受診し、今度はキズパワーパッドのようなものを貼ってもらい、1週間後に剥がし、それで治療は終わりだと言われました。1週間後に剥がしてそのまま過ごしていたら皮膚が薄いため炎症を起こし?赤い水泡ができてしまいました。再び皮膚に行って水泡の液体を抜き、また最初と同じ塗り薬を塗っています。
このように3ヶ月も経つのに一向に治る気配がありません。傷は綺麗に治らないと言われたのですが、これ以上治療法はないのでしょうか?また、病院を変えたほうが良いですか?

A5
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
現在お掛かりの病院の担当医の治療方針を詳しく訊いたわけではないのですが、メールの通りの受傷機転と経過だとすれば肥厚性瘢痕は必発と考えられますし、足背ならば上皮化しても靴などで擦れる部位で同様の経過を繰り返す可能性が高いので、熱傷や難治性潰瘍および瘢痕の治療に詳しい病院にお掛かりになった方がよいかもしれません。
形成外科を紹介して貰ってください。
Q6
相談者:チャチャ 年齢:男性 性別:無記入

知人が1週間前に右足の膝から下にかけて、熱湯をかぶり、広範囲で火傷しました。
しばらく冷やして様子みましたが、火傷部分が水泡となり、寝ている間に、破けて表皮は剥がれ落ちたそうです。
皮膚は赤く、浸出液が多く、痛みもありましたが、仕事が忙しく、自分でガーゼ保護してたとのこと。
しかし、あまりの痛さで心配になり、受傷から4日後に病院受診、創部を洗浄され、軟膏等は塗らずそのまま湿潤療法専用の保護材を貼ってもらったそうです。
4日後に受診をと言われたものの、その後、痛みが増強、臭いもあり、予定より1日早く受診。
臭いは、保護材の臭いらしいですが、皮膚は赤紫色になっていたそうです。
溜まっていた浸出液を拭き取った後、また保護材を貼ってもらったそうですが、痛くて日常生活にも影響があるそうです。
ネットでは、湿潤療法は痛みを軽減されると書かれているのに、このままの治療でよいのか、赤紫になっていたと言ってた皮膚状態がわからず心配です。

A6
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
ご心配なお気持ちはお察しいたしますが、当事者でない方からのご質問は、ご相談内容の詳細が必ずしも正確でないことが少なくないので、はっきりした回答が出来ないということをご理解いただいたうえでお読みください。

ご相談の受傷機転、治療経過、症状ならば、浅達性Ⅱ度熱傷と深達性Ⅱ度熱傷の混在と判断すべきでしょう。
受傷時に浅達性Ⅱ度熱傷であっても、その後の処置や感染状況によって深達性Ⅱ度熱傷に進行することもあります。

先ずは「湿潤療法」で経過を観てよろしいと考えますが、「膝から下」(下腿)は必ず浮腫みが出現しますし、日常生活だけでも擦れなどの刺激が起きる部位なので、特に「広範囲」熱傷ならば安静が必要です。

実際に診察をすれば判断が異なったものになる可能性もありますが、ご本人が通院加療をお望みになったとしても、入院して治療すべき熱傷と考えます。

自宅ケアをするとしても、極力歩き回らずに、横になって足を高く上げておいた方がよいでしょう。
熱傷の専門病院にお掛かりになってください。
Q7
相談者:みぃ 年齢:50代前半 性別:女性

1歳の時に堀こたつに落ちて左足を火傷し、皮膚移植をしました。
左足の小指はありません。皮膚は自分の太ももやお尻などからのものです。
今回ご相談したいのは、少し長い距離を歩くと、左足の裏の皮膚がはがれる?というのか皮が剥けた状態になり、痛くて歩けなくなります。
一週間程でまた治りますが、年齢と共にだんだん皮の剥ける頻度が多くなり、日が経っても足裏が痛いので歩くのが辛くなって、左足をかばうように歩くので、腰痛なども酷くなってきてしまいます。
このような、もう50年近く経つ移植の傷は仕方ないのでしょうか?
何か改善できるものでしょうか?
病院に受信してみようとも思うのですが、皮膚科?形成外科?など、どこに行ったらいいのでしょうか。

A7
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
「少し長い距離を歩くと、左足の裏の皮膚がはがれる?というのか皮が剥けた状態に」なるとすれば、植皮による引き攣れがあるか盛り上がっているかの理由で、その部分が擦れて皮膚が薄くなっていると考えられます。
手術が必要になる可能性もありますが、治療をすれば必ず症状は改善します。
申し訳ありませんが、診察をしなければ具体的な治療法の提案が出来ないので、形成外科を受診して相談なさってください。
Q8
相談者:みかん 年齢:10歳未満 性別:女性

子供が9カ月の時に炊き上がったばかりの炊飯器を開いて内釜をさわっしまい手のひらに3度の火傷をしましま。
2週間治りが悪く違う治療の病院に行ったらみるみる皮膚が上皮化してきたので植皮は免れましたが、指が瘢痕拘縮で少しひきつれた感じになっています。
現在、痛み痒みは無く機能的にも問題はありませんが十数年ご皮膚癌になると知り不安な日々です。
今からでも植皮しておいた方がいいのか?
又、火傷が原因の皮膚ガンの対策、予防法が何かないのか教えて下さい。

A8
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
ご心配なさっている「十数年後」の「皮膚癌」とは、いわゆる瘢痕癌のことでしょう。
瘢痕癌は熱傷後に限らず、潰瘍を繰り返す瘢痕を母床として発症するもので、「痛み痒みは無く機能的にも問題」なければ、心配なさる必要はありません。

ご相談とは異なりますが、「指が瘢痕拘縮で少しひきつれた感じになって」いるなら、局所皮弁やZ形成術など植皮をせずに拘縮の修正が可能かもしれないので、形成外科を受診してご相談なさってみてはいかがでしょう。
Q9
相談者:みみまる 年齢:20代前半 性別:女性

二年前にパスタを茹でていてその蒸気で火傷しました。
冷やしましたが痛くて、夜中も保冷剤を当てていないと痛くて翌日病院で処置してもらいました。
今、手が荒れたり乾燥すると火傷した場所が少し赤くて引っ張られるような感覚があり、インターネットで調べると火傷度3だと思います。
この先癌化する可能性はありますか。また、それを防ぐ為の方法はありますか。

A9
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
意識のある成人の「蒸気」による熱傷は、熱いと感じた瞬間に手を引っ込めるのが通常なので、Ⅲ度熱傷になることは極めて少ないものです。

「冷やしましたが痛くて、夜中も保冷剤を当てていないと痛くて翌日病院で処置してもらい」という記載からも、Ⅲ度熱傷とは考えられません。

また、「手が荒れたり乾燥すると火傷した場所が少し赤くて引っ張られるような感覚」は、発汗量の減少による乾燥が原因でしょう。

ご心配なさっている瘢痕癌は、熱傷瘢痕のなかでも頻回に潰瘍化を繰り返す部位に発症するのが通常で、ご相談のような状況なら取り敢えず「この先癌化する可能性」を考える必要はないでしょう。
Q10
相談者:げんき 年齢:20代後半 性別:女性

深い肥厚性瘢痕からの皮膚癌の発生リスクについて教えてください。

7月初めに指先の腹に深いやけどを負いました。大きさは1.5センチ円形ほどのものです。
軟膏+ガーゼで受傷時から現在まで約3ヶ月治療し続けております。
1番深かった火傷の場所以外は2ヶ月で綺麗に皮膚が再生されました。
ただ、1番深かった火傷部分が2ヶ月たっても一部上皮化せずに、陥没し陥没していたかと思うと、2ヶ月を過ぎた頃、突然赤い肉が盛り上がり炎症を始めました。
これは肥厚性瘢痕と言うものなのでは?と思っており、瘢痕から癌になる可能性があると知りました。
こちらのサイトに受傷時に深い熱傷潰瘍になり、治癒に時間がかかったものは癌化の可能性があると書かれておりましたので、そちらの程度はどの程度のものなのかが疑問で質問させて頂きました。
私の場合、約3ヶ月治療をしております。
現在はデルモゾールを塗っており、瘢痕は傷口以上に広がりはなく、炎症も少しずつよくはなってきておりますが、まだまだ月単位で完全に瘢痕が薄くなる?までかかるのではと思っております。
ただ、このままだと瘢痕は残りますがそのまま治っては行きそうです。

最初の受傷時に深い瘢痕になって治療に時間がかかった場合、やはり皮膚癌を発症してしまうのでしょうか?
瘢痕癌になるリスクの瘢痕は大きさが狭い大きいは関係ありませんか?
部位も指の腹で瘢痕が残った場合にはどうなのでしょうか?
更に熱傷瘢痕が落ち着いたとしても指の腹で治療中にも常に刺激が加わる部分なので、心配です。

A10
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
瘢痕癌は、難治性の潰瘍を数十年にわたり繰り返す熱傷後の瘢痕を母床として発症することが多く、ご相談の状況はそれに当てはまるものではありません。
また、数十年後に瘢痕癌を発症すれば、瘢痕が自壊して出血することがほとんどです。
日常生活で特に気をつけていただくこともありませんので、ご心配には及ばないでしょう
Q11
相談者:ココちゃん 年齢:50代前半 性別:女性

天ぷらの油が跳ねて腕にかかりました。180度の設定でした、すぐに冷やしましたが、痛みがあり、すぐに病院に行きました。
手のひら大くらいが、油の跳ねた形で水ぶくれになっていて、すぐにアズノールをガーゼにたっぷり縫って包帯で固定してくださいました。
ピリピリした痛みが少しは和らぎましたが、それでも疼いて寝れなかったので、タオルを巻いたアイスノンで冷やしながら寝ました。
二、三日で痛みも柔らぎ、時々痒さを感じるようになりましたが、軽く叩いたり冷やしたりして絶対に患部を掻いたりしないように言われていました。
化膿すると傷跡が残るからという事でした。

緊急で近くの病院の夜間診療に行ってたので、6日後に形成外科を紹介して頂きました。
そこでは、メピレックスAGというスポンジ状のシートを傷の酷いところに貼ったままにして5日後に来るように言われ、その頃には、親指の爪大の傷が二箇所以外は上皮化していました。
二箇所は、ゲンタシンか、ワセリンを縫っておましたが、そこも乾燥してきていて、ハイドロコロイドというキズパワーパッドのようなものとという事でしたが、それを毎日交換して、火傷から17日後には、ハイドロコロイドも付けなくても良いと言われました。
上皮化後の皮膚の乾燥感というのか、ツッパリ感が気になるのはワセリンを塗れば良いと言われました。

ワセリンを買いに行った薬局で、火傷の跡には紫雲膏が良いと言われ、それも昔から軽い火傷には使うと痛みが無くなってたので、それも使うことにしようかと思っています。
ただ、火傷の傷の治療としては病院に行かなくても良いらしいのですが、まだ赤みが残っていて、それを跡が残らないために、皮膚科に行くとか、した方がいい事、してはいけない事があるのか、プールで泳ぐ時にも、サポーターかシールで出来たばかりの皮膚を保護した方が良いのか、どうすれば良いのかお聞きしたくて相談させていただきました。
始めの病院では、「日焼けは避ける、プールでぶつけたりしないように保護しておく方が良い」と言われました。
次に行った病院のでは、日焼けも気にしなくていい、プールで皮膚が柔らかくなって保護しなければいけないようなことは無いと言われたので、違う意見に、どうすれば良いのか、それもお聞きしたいです。
あと、これから痒さが出て来るとも聞きました。その時も、どうすればいいのでしょうか。
まだ、水ぶくれの皮が残ってる時に、寝てる間に引っ掻いて皮がめくれた事もあるので不安です。
知っていれば防げる事もあると思うので、色々お聞きしましたが、宜しくお願いします。

A11
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
「火傷の傷の治療としては病院に行かなくても良い」のですが、ご心配事が多々あるようですので、熱傷後の瘢痕の経過を定期的に診て貰うことをお勧めします。

受傷後2週間程度で上皮化が完了しているので、肥厚性瘢痕にはならないでしょう。
「始めの病院」と「次に行った病院」の意見が違うことで戸惑っておられますが、創状態は日々変化するものですから、同じ医師であったとしても依り後に下した創評価・ケア指導の方が正しいと考えるべきで、どちらかと言えば「次に行った病院」の判断の方が正しいのかもしれません。

また、「保護しておく方が良い」のは「プールでぶつけたりしないように」であって、「ぶつけたり」しなければ「保護しなければいけないようなことは無い」ということでしょう。

数年~数十年という長期的経過の中では熱傷後の紫外線対策をしてもしなくても大きな違いはありませんが、短期間の経過の中では紫外線予防をした方がよいと考えます(医師によって指示が異なるのが現状です)。

以上を踏まえて、日中は長袖で過ごしていただき、保護せずにプールに入っていただいても構いませんので、プールや入浴後は保湿クリームを塗っていただき、就寝時はサポーターなどで保護をする様にしてください。
Q12
相談者:はちよう 年齢:40代前半 性別:女性

アルバイトで(コンビニバイト)で揚げ物を作るときに使う道具の洗浄の為、道具を運ぶ時に誤って右手人差し指が油に触ってしまいました。
すぐ引き上げ水で洗いました。(氷で冷やしてません)
その後しばらくはヒリヒリしてましたがバイトを続けてました。
夜寝る前にオロナイン軟膏を塗りました。
数日たって気づいたのですが、右手の人差し指の皮膚が固くなってます。
どうすればいいのでしょうか?
指の様子は当日ヒリヒリしてましたが指の皮膚変化は無く当日の夜のみ軟膏薬を塗り、
翌日もバイトに行きました。
医者にはいってません火傷は5日くらい前です。

A12
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
Ⅰ度あるいは浅達性Ⅱ度熱傷でしょうから、
受傷後「5日」で「皮膚が固くなって」いて痛みが無いならば特に処置を必要としないだろうと考えます。

診察をしていませんし、受傷範囲が明確でないので、具体的なアドバイスが出来ません。

指の関節に熱傷範囲がかかっているならば、治療の必要が無いとしても、一度、形成外科あるいは皮膚科で診て貰っておいた方がよいでしょう。
Q13
相談者:ふく 年齢:10歳未満 性別:女性

今月2才になる娘のことで相談です。半年前に、胸からお腹そして太股にかけて広範囲のⅡ度熱傷を負いました。
治療自体は、大学病院にて処置してもらましたが、上皮化するまでに40日から50日かかりました。
現在は、全体的には赤みがとれ茶色と白色の斑な皮膚となり、局所的にみみず腫のような瘢痕が残っている状態です。
近くの総合病院の形成外科に3ヶ月に1度のペースで通っていますが、主治医の先生からは、みみず腫のような瘢痕については、もう少し様子を看て、必要があれば切除する処置を行いましょうと言われています。

相談は、主治医に日焼けさせないようにと言われているため外で水遊びを控えている娘をスイミング教室に連れていきたいと考えているのですが、プールの水は斑となった皮膚やみみず腫のような瘢痕に影響などあるものでしょうか?

A13
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
「プールの水」でも海水でも影響ありません。
ワンピース型の水着なら露出部は少なくて済むので、室内プールに入り込む紫外線も気にしなくて済むでしょう。

以下は、お掛かりになっている主治医と意見が異なるのかもしれないので、お読みになれば混乱なさるかもしれませんが、医学的な情報を発信するという意味で敢えてお伝えいたします。

熱傷後手術をせずに上皮化したならば、ほとんどの部位がⅠ度~浅達性Ⅱ度熱傷だったと考えられます。
Q14
相談者:リード 年齢:40代前半 性別:女性

7ヶ月前洋服にコンロの火が燃え移り、二の腕に三度の火傷を負いました。
引きつりが酷かったのでZ形成術だけして、今は4㎝×12㎝の赤く血が浮き出た瘢痕?があり表面はテカテカして乾燥しています。
日中はそれほど痒くないのですが、時々夜になると痒みで目が覚めてしまいます。
通院している医師から幾つかの手術を提案され、Z形成術をしてもらった病院や他の個人病院の医師からは火傷を負ってから半年しか経っていないので、1年は様子見た方がいいのでは?
と言われました。出来れば手術したくないのですが、重度の火傷でも圧迫療法で治る可能性はありますか?
今は寝る時だけクリームを塗ってエフシートを当てています。

A14
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
Ⅲ度の熱傷を保存的に(手術をせずに)上皮化させた場合、肥厚性瘢痕になります。
症状として「痒み」や「引きつり」は必発で、数年から数十年の間に「痒み」は軽減しますが、瘢痕が周辺の健常皮膚と同等まで軟らかくなることはありません。
「通院している医師」や「Z形成術をしてもらった病院や他の個人病院の医師」らに意見を訊く際は、治療の提案だけでなく、機能面や整容面の改善など何を目的とした治療なのか、治療せずに放置した場合どんなデメリットがあるのか、他にどんな治療法があるのか、勧める治療法のメリット・デメリットをしっかりとお尋ねください。
拡張血管や新生血管のための痒み対策だけなら、レーザー照射が有効な可能性もあります。
Q15
相談者:るか 年齢:30代後半 性別:女性

2年半前に熱した油が顔全体にかかり火傷をしました。
1年8ヶ月通院していましたが瞼と頬に赤いしみ、上唇と頬にケロイド状の傷が残り唇の色素も一部失いました。
また鼻の皮膚が硬くなり感覚麻痺があります。掛かりつけの病院では軟膏、その後しみ消しのクリームで治療、これ以上は改善する見込みがないと言われました。
レーザー治療などでしみを薄くしたりケロイドを目立たなくすることはできるのでしょうか?
鼻の感覚を戻すことはできないのでしょうか?
またもし新たな治療法があった場合、労災のアフターケアで治療が受ける事は可能ですか?

A15
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
「掛かりつけの病院」は形成外科の専門医でしょうか。
熱傷の瘢痕をゼロにすることは出来なくても、多少ずつでも改善させ、目立たなくすることは可能な筈です。
治療にかかる費用や時間、その他の努力に見合うだけの変化かどうかは、治療をなさる患者さんが検討すべきことであって、主治医であっても患者さん以外の人が決定するものではありません。
瘢痕の状態にもよりますが、レーザーや美白剤、瘢痕形成術、植皮(培養表皮)などあらゆる治療を組み合わせて少しずつ改善させるとお考えください。

したがって、複数の形成外科で治療法を提案してもらい、それぞれの治療法のメリット・デメリットを理解し、主治医と決めた医師とともに納得のいく治療方針をたててください。

もちろん状況の変化に伴い、治療方針の修正も必要になるでしょう。
「鼻の感覚」は年単位で徐々に改善する可能性があります。
また一旦、労災の後遺症認定をした場合は、その後の整容面での治療は自己負担になるのが一般的です。
Q16
相談者:みち 年齢:10歳未満 性別:女性

5か月の孫が調乳用ポットのお湯をかぶり火傷して救急車で運ばれました。右腕全体、右手甲、お腹少しを火傷。応急処置をして帰宅。翌日、同病院皮膚科受診。 
火傷は身体全体の3から5%で右腕が広範囲で一番ひどい。 
ワセリン?みたいな薬をつけてモイスキンパッドで処置。
主治医は親切で優しい先生。その後3月31日と4月3日に受診。
自宅でも毎日シャワーで患部を綺麗にして薬とモイスキンパッドの交換。
3日受診時には手の甲とお腹は傷が乾いてきているので何もしなくてよいとモイスキンパッドも外す。
広範囲の右腕は白くジクジクしているので引き続き処置を続ける。

ここで娘が手の甲を日に当てない方が良いですねと聞くと主治医が関係ないから日に当てて構わないと回答。
私自身も火傷で皮膚科医を受診した際、日焼けは一番よくないと言われ半年ほどビタミン剤を処方された記憶があり、主治医に不信感を感じてしまいました。

傷痕を少しでも残したくありません。
もし他の病院へ相談、受診したい場合はどうしたらよいですか?

A16
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
熱傷の上皮化後は、少なくとも3~6カ月程度は紫外線対策をしておいた方がよいでしょうが、乳児ならば必ず手を舐めるでしょうし、外出をしない訳にもいかないでしょうから、それが可能かどうかはご家族のご事情次第です。

「火傷で皮膚科医を受診した際、日焼けは一番よくないと言われ」たことがあるならば、先ずは主治医に、なぜ「日に当てて構わない」とアドバイスなさったのかご確認なさってください。

「3から5%」の面積ですから必ずしも広範囲ではないとはいえ、乳児の熱傷を外来で治療するわけですからⅠ度~Ⅱ度SDBの深達度の熱傷でしょうから、重度の瘢痕や色素沈着は起きないと判断して、乳児の精神的成長を優先させる時期に生活の制限をする必要は無いと仰ったのかもしれません。

治療の説明を受ける時には、何をすべきかだけでなく、何をしてはいけないか、更にすべき理由、すべきでない理由をご確認なさって、十分に理解なさらなければ、病院を替えてもご相談者様にとって耳障りのよい、納得しやすいことを言ってくれる担当医を探すだけのことになります。

全ての新鮮創について言えることですが、特に乳児の熱傷に関して診察をせずにコメントをすることは出来ません。

熱傷は創の上皮化まででなく、瘢痕や色素沈着が目立たなくなるまで長期にわたり主治医と付き合うことになります。

信頼して治療を継続するためにも、ご質問があれば主治医になさってください。

主治医に相談せずに転院することはお勧めしませんが、「他の病院へ相談、受診したい」とお考えならば、ご希望の病院を受診して転院したい旨をお伝えになればよいでしょう。
Q17
相談者:waiwai 年齢:20代後半 性別:女性

コテでほほをやけどしました。
以前にも同様のことがあり、その際は痕が残らず完治しました。

今回も同様に考えていたのですが、、、
昨日の夜、爪でひっかいてしまい皮がめくれてしまったようです。
その際はヒリヒリとした痛みがあり、ただれてるような感じになってしまいました。
今は皮がめくれた状態で赤くなっています。

このような場合でも痕を残らず治すことができますでしょうか。

A17
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
洗顔後、めくれた「皮」を除去して、湿潤療法専用の創傷被覆材を貼付してください。
感染が無ければ1週間程度で上皮化するでしょう。
熱傷の程度によって「痕」が残ることもありますが、順調に回復すれば問題はないで
しょう。
色素沈着を起こさないために、上皮化後は3カ月間、紫外線対策が必要です。
Q18
相談者:コリラックマ 年齢:10代後半 性別:女性

現役高校生で3ヶ月前くらいに朝起きたら水ぶくれができていて医者に低温火傷をしていると言われました。原因は携帯の熱だと思われます。
当時はひどく重症で皮膚は壊死していました、きっとIII度の火傷でした。
最初に診察してもらった医者には君の脚は治らないと言われ、違う病院に行ったところ壊死した皮膚を取り除く治療を行い治療2ヶ月くらいで皮膚を再生することに成功しました。
医者にはこれで治療は終わりだから診察をする必要がないのであとはケルロイドという薬を塗ってくれと言われ貰いました。
皮膚は再生したもののまだ赤く大きく傷跡は残っています。未だに傷を悪化させないように、隠すようにと皮膚科でもらうガーゼを貼って学校では生活していてとても辛いものです。
傷跡はいつ治りますか?と聞いたら何年もかかるよと言われました。
低温火傷の傷跡を綺麗に治すにはどうしたらよいのでしょうか?やはり形成外科や美容外科で相談するべきなのでしょうか?低温火傷は周りにも経験した人がいないためこれからどうすればいい方向にいくのかわからないです。

A18
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
熱傷の治療は「皮膚を再生することに成功」したら「これで治療は終わり」ではなく、上皮化した時点から瘢痕を目立たなくする治療が始まっているのです。

上皮化後まだ1カ月程度なら色素沈着がまだまだ続く時期ではありますが、形成外科は手術だけでなく、瘢痕を目立たなくするために様々なアドバイスをしてくれるので、直ちに形成外科を受診してください。
Q19
相談者:れん 年齢:40代後半 性別:女性

二週間前、パスタを茹で、ザルに上げようと持ち上げた時に、鍋の取っ手が片方外れて、腕に熱湯を浴びてしまい、肩下くらいから、手首くらいまで、火傷をして、3日間は、救急で見てもらった病院でしたが、4日目に行った、近所の皮膚科で塗られた、ゲーベンクリームが、まず、塗った時からずっと痛みが強く、自分でガーゼを取り替えるように言われて、夜、ガーゼを剥がそうとしたら、パリパリに乾いていて、とるのに血だらけになり、それだけでも苦痛だったのですが、その他に、ゲーベンクリームを塗る前は、痛みがあっても、体調は良かったのに、塗ったあと、5~6時間くらいたったあたりから、塗った側の肩が、異常に痛くなり、その後右の肩も痛くなり、翌日もずっと倦怠感を感じました。

感染が怖いからと言われたのが気になり、2日間、ゲーベンクリームを我慢して塗りましたが、副作用かもと思い、中断しましたが、血圧が普段上が、110くらいなのに、安静にしてても、160まであがり、心拍数も、98もありました。

その日皮膚科はお休みだったので、別の内科にいきましたが、副作用ですか?と聞いても、曖昧にされてしまいました

その後、痛い薬も嫌だし、皮膚科を変えてしまいましたが、こんな副作用があるかもというのはどこかに報告とかしたいな~と思うのですが、
どこに報告したら良いですか?

血圧、心拍数は、そのご、5日くらいで、全然大丈夫なりました。
皮膚科を変えてからは、塗り薬も痛くなかったし、ガーゼがパリパリにくっつくこともありませんでした。

なので、今は火傷の状態は良いですが、ゲーベンクリームの副作用として、血圧、心拍数の上昇とかは、書いてなかったので、こんなことが起きたと、どこかに伝えたくて相談しました。

A19
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
医療品の副作用の報告及び相談は、PMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)が受け付けています。

ただしメールを拝見する限り、「ゲーベンクリーム」の副作用ではないと考えます。
「塗った時からずっと痛みが強く」、「ガーゼを剥がそうとしたら、パリパリに乾いていて、とるのに血だらけに」なったために、「血圧」が「安静にしてても、160まであがり、心拍数も、98」まで上がっていたものと思われます。

また、同所見と「ガーゼを剥がそうとしたら、パリパリに乾いて」いたことからも、熱発があったことが想像できるので、「塗った側の肩が、異常に痛くなり、その後右の肩も痛くなり、翌日もずっと倦怠感を感じ」たのではないでしょうか。
Q20
相談者:つぼさん 年齢:10代前半 性別:女性

11才の子供が、一ヶ月前に熱湯やけどをして、両大腿内側、右足背のやけどに形成外科にて軟膏治療をつづけていたのですが、なかなか上皮化せず、潰瘍化しているから、植皮の手術をしたほうがいいといわれたのですが、今から、浸潤療法のパッドなど当てても、治りが遅くなるだけでしょうか。
早いうちに試してみればよかったのでしょうか。
今までの治療でよかったのかが不安です。
手術をした場合、どのくらいなおるまでかかるかが気になります。

A20
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
真皮深層まで到達する熱傷の場合、汗腺や毛根などの皮膚付属器が障害されているた
め、
熱傷面積が広いと治療法の如何にかかわらず上皮化に3週間以上かかり、
肥厚性瘢痕が残って引き攣れがおき、関節の運動制限の原因になることもあります。

熱傷深度を明確に察知し、治療経過を観ながら植皮治療をした方がよいかどうかの判
断が必要なため、
熱傷は熱傷専門医にかかった方がよいとされることが多いのです。

「11才の子供」の「両大腿内側、右足背のやけど」を治療しているのですから、熱傷治療の専門知識をもつ「形成外科」でしょうから、「浸潤療法のパッドなど」を使っていないだけで、熱傷創を乾かさない湿潤治療をなさっているでしょう。

また、治療経過を熟知したうえでの「潰瘍化しているから、植皮の手術をしたほうがいい」という意見には、従った方がよいのかもしれません。

ほかの医師あるいはほかの医療機関でセカンドオピニオンを求めるのも、治療方針についての不安を解消するひとつの方法でしょう。

植皮手術をするにしても、全層植皮と分層植皮、シートスキングラフトとメッシュスキングラフトでは治療経過、瘢痕の様相が全く異なりますので、診察なしに具体的なアドバイスや経過予測はできません。

これまでの経過、現在の熱傷創の評価、これからの治療方針、予想される短期の治療経過と長期の瘢痕の経過など、まずは主治医に、気になっていることを全てご説明頂き、大まかでも構わないので全てを理解・納得して治療に臨むことが大切です。

お子さんの将来のこともあるので、ご両親やご家族、患者さん本人への説明に時間を割かない医師はいないはずです。

よい経過が得られることをお祈りいたします。
Q21
相談者:りんどう 年齢:60代前半 性別:女性

生後1年ほどで両足を炭炬燵で火傷。小学校入学迄、土踏まずから先に腿の皮膚の移植手術を行い、踵は火傷した皮膚のまま(移植する厚い皮膚がないため)。
2001年に初めて左の踵に潰瘍が発生。翌年、形成外科にて手の平の皮膚を薄く取り潰瘍箇所に移植手術。
2012年に同箇所に潰瘍が再発。左の踵の皮膚が全体に薄くなり皮膚が変わったことを実感。
プロスタンディン軟膏で4か月休職して治す。
が歩行を減らす等しても、潰瘍ができやすくなる。(右足は左より悪いので庇っていた左を傷めた状態です)
主治医より火傷あとはだんだん皮膚が薄くなり、極力歩かないこと、と指示いただく。

2016年、退職していたが前回移植した箇所に2月潰瘍再発~5月完治。
8月にその箇所とは別だが近い個所に潰瘍発生。現在ゲンタシンとプロスタンディンを塗っている。
(歩行時には杖・スワニーのキャリーバック・自転車は足裏に負担がないので活用)

潰瘍の治りは時間がかかり、お尻の座面も痛くなるほど座っていることが多いが、潰瘍の再発に困っている。
別の医師より漢方薬とホメオパシー等を処方いただいている。
この様な状態ですが、アドバイスをいただけますよう、何卒よろしくお願いいたします。

A21
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
足底をついて通常に歩けるよう治療なさることをお勧めします。
「主治医より火傷あとはだんだん皮膚が薄くなり、極力歩かないこと、と指示いただ」いたとのことですが、主治医がなるべく歩かないように指示するということはQOL向上のうえで考えにくいので、潰瘍が治癒するまでの間は無理しないでという程度の内容、あるいは長く歩いて擦れると潰瘍が再発するかもしれないという意味ではないでしょうか。
熱傷瘢痕部の潰瘍の繰り返しは、長期経過のうちに瘢痕癌の母床になることもあるので、できるだけ避けるべきです。
潰瘍が生じる度に対症療法で治療をすることも否定はしませんが、「皮膚を薄く取り潰瘍箇所に移植手術」するのではなく全層植皮あるいは皮弁(筋皮弁、脂肪皮弁)で「踵」部分を治療して、歩行に支障がないようにする治療を検討なさっても宜しいのではないでしょうか。
もし積極的な治療をお考えになるなら、「形成外科」の「主治医」に潰瘍の再発が無い様に手術までを含めて検討したいとご自身の意思をお伝えになって治療方針を検討していただくか、ほかの形成外科病院でセカンドオピニオンをお求めになってください。
Q22
相談者:ペコ 年齢:40代後半 性別:女性

1ヶ月前に足のやけどをし(煮たったラーメン鍋をかけた)現在皮膚科でプラモイストというシートで治療中です。
痛みとなかなか治らないやけどで、総合病院の形成外科にも行ったところ、直ぐに皮膚移植の手術と。どちらの治療を選択すれば良いのでしょうか。
ひどい所には2度~3度と言われました。

A22
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
「Ⅱ度~Ⅲ度」の「やけど」(熱傷)は、手術なしの保存的療法で治療をした場合、感染を起こさずに経過したとしても上皮化までに少なくとも3週間以上必要ですし、上皮化後も高度の瘢痕拘縮が起きたり、潰瘍を繰り返したり、
極めて長期間のうちに瘢痕癌を発生したりすることがあります。

植皮手術を回避してもいずれ瘢痕拘縮の治療や潰瘍の治療などで手術をすることになることも少なくないので、
「総合病院の形成外科」は「皮膚移植の手術」を勧めたものと考えられます。

「足」のどの部分かの記載がありませんが、治癒してもスカートが穿けなかったり、靴が穿けなかったり、日常生活に支障が出るようでは困ります。

お掛かりになっている「皮膚科」と「総合病院の形成外科」の両方で、それぞれが勧める治療法のメリット・デメリットをお尋ねになり、さらにそれぞれの施設で進める治療以外の治療法がないのかも確認して、じっくりと検討なさってください。

診察をしていないので、具体的なアドバイスが出来ず申し訳ありません。
Q23
相談者:うっくん 年齢:70代前半 性別:女性

母が低温やけどで、処置が悪かったのと、たらい回しにされていたのもあり(放置と自己処理で長期放っていた為)2年前ようやく植皮が必要と形成外科で手術をしました。
しかしその後痛みが出てきて見た目にきれいになっていたのに、また赤くなってきて痛みの原因が解明されず、手術をした医師から紹介されたのでペインクリニックの電極埋込み術で少し痛みを散らすことはできましたが、また数ヵ月後に痛いと泣き出して、傷もひどくなっていてかわいそうで原因を追求したいのです。
先日足がパンパンに腫れていて、もともとむくみがひどかったのですが、心臓も腎臓も異常ないと言われています。
もしかしてそんなことも原因になるか教えていただきたいです。
ちなみに傷は左のスネです。

A23
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
診察をしないでお答えすることになるので、見当違いの回答であればご容赦ください。
「低温やけど」は深達度が深くなるので、絶対に自己判断をしてはいけない熱傷のひとつです。
分層植皮と全層植皮では瘢痕のツッパリが大きく違うので、お母様の訴える「痛み」が何によるものかを突き詰めなければ根本的な治療が出来ません。
術後経過の良かった植皮部分が「2年」もしてから「赤くなって」くることは、通常は考えられません。
また、「ペインクリニック」での処置のあと、「数か月後」に「痛み」が再燃し、「傷もひどくなって」いることも一般的な経過ではないようです。
失礼ですが、お母様が痒みか何かのために、ご自身で植皮部を引っ掻いているということはないでしょうか。
「心臓も腎臓も異常ない」のに「足がパンパンに腫れ」たのは、引っ掻いた創部が感染を起こし浮腫みが生じたのかもしれません。
また、「低温やけど」の治癒までに時間を要したこと、「赤くなって」いること、「痛み」があることから、可能性は低いのですが、植皮下に膿瘍などが生じていることも完全には否定できませんが、その場合は診察だけでも診断はできるでしょうし、CTなどの検査で確定が出来ます。
もともと「スネ」(下腿)は血流が悪いため、「原因」が無くとも、
外傷後や手術後に痛みを感じることがあります。
時間の経過とともに状況は変わっているでしょうから、「手術をした」「形成外科」や「ペインクリニック」で再度診察をしてもらうか、あるいはそのほかの形成外科でセカンドオピニオンを求めてみてはいかがでしょう。
Q24
相談者:トコ 年齢:40代前半 性別:女性

火傷の経過が悪く、治療法などのご相談。12月31日未明に火事、大腿部を5パーセント二度?の火傷を負い今日までワセリンで潤い療法を続けてます。
潤い療法の方が傷痕が残りにくいと言われての選択。4月まで順調だったのですが、5月から火傷箇所が大きくなり、腫れてジュクジュクしてます。火傷初期の肉の匂いもしています。火傷してない箇所にも広がってるようで、何かしらの細菌に侵されてる感じです。
火傷の名医さんがいたのですが転勤され、近所の皮膚科はみんな乾燥療法。どうすれば良いか分かりません。

A24
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
受傷後5カ月経過して上皮化していないのですから、Ⅱ度深達性熱傷だったものと推測します。
感染を起こしているのか、不良肉芽のため上皮化しないのか、あるいは周囲の皮膚が浸出液でかぶれを起こしているのか、診察をしなければ判断が出来ませんし、具体的な治療法のアドバイスも出来ません。

感染があれば閉鎖療法はお勧めできませんし、湿潤療法をするにしても頻回の診察と慎重な態度が必要です。

このままではさらに長期の治療が必要になるかもしれませんし、条件によっては植皮手術をした方がよい場合もあり得ます。

多少遠方であっても、一度、形成外科を受診してセカンドオピニオンを求めてください。
形成外科への通院が困難なら、通院可能な範囲の病院あての紹介状を書いてもらってください。
Q25
相談者:Rara 年齢:30代後半 性別:女性

生後半年の頃にストーブで右手指3本を火傷しました。
11歳までの約10年間 形成外科で、脇腹から2枚 ビキニライン 両足の裏より皮膚移植、変形を防ぐ為に指に針金を入れたり、移植した皮膚を切り開いたりと、日本全国から患者が集まる程の名医と呼ばれる先生に10回ほど手術をして頂きました。
両親に自分が手の事で辛い思いをしている事を悟られたくなく、費用も気になり、私から治療を終了しました。
幼児期 思春期も越え、最後の手術から25年経った現在 今更と思われるかも知れませんが、少しでも治したく、かと言って 治るかわからないのに 受診し 写真を撮られたり、病院関係者であろうが、色々な人に手を見られたくなく、こちらに相談させて頂きます。

手のひらに移植した脇腹の皮膚は茶色く、成長に合わせ指の関節部分に追加した足の裏の皮膚は肌色です。
脇腹の皮膚なので、手のひらなのにうぶ毛が生えています。4指の爪は丸くなり、親指の爪は 分厚く普通の爪切りでは切れません。
手を開くと 最後の皮膚移植から成長したのか、親指と小指がつっぱり 小指は曲がっています。
指の股には カッパのように水かきがあります。
冬には移植した脇腹の皮膚と足の裏の皮膚の繋ぎ目がひび割れます。
両手の手のひらを合わせると第一関節の長さ 右手指は短いです。
移植の為に剥いだ跡は皮膚を寄せてありますが、一番広範囲だった脇腹には100針以上あります。
健常者のようになりたいなんて贅沢は言いません。どこまで治せるのか教えて下さい。

A25
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
「手のひらに移植した脇腹の皮膚は茶色く…」
レーザーで脱色をすることも可能かもしれませんが色調が斑(まだら)になる可能性が極めて高いのであまりお勧めはできません。
ハイドロキノン軟膏などの美白剤を長期に使用すると、色調は薄くなります。
また、植皮部分の表皮を剥削し培養表皮の移植をすると、「茶色」くなくなります。

「手のひらなのにうぶ毛が生えて…」
レーザー脱毛やフラッシュランプによる脱毛、RF脱毛などを繰り返すと多少なりとも有効ですが、「うぶ毛」が対象だと永久脱毛とまで言えるような著明な効果は期待できません。
ブラジリアンワックスや除毛クリームが効果的です。

「4指の爪は丸くなり」
使わない指の爪は「丸く」なるので、環指の指先を使えるようにする必要があります。
「親指と小指がつっぱり」っていることから、植皮面積が足りていないことは明らかですから、植皮を追加するだけでも手指の使い勝手は相当改善されるはずです。

「親指の爪は 分厚く…」
爪母の変形ならば爪母形成が可能かもしれませんが、爪白癬ならば抗真菌剤の投与が必要です。

「親指と小指がつっぱり 小指は曲がって…」
植皮が足りないことは明白なので、必要かつ十分な面積の植皮を足した方がよいでしょう。
「小指」は曲がったままだと洗顔時に目に指が入り、伸びたままだと鼻孔に指が入ってしまいます。
指関節の可動域を確認しつつ手術の計画を立てる、慎重さが必要です。

「指の股には カッパのように水かきが…」
指間部は想像以上に大きな面積の植皮が必要です。
植皮量が足りないのと、植皮の縫合線の向きの問題があるかもしれません。
皮弁で指間が形成できるなら、それも検討すべきです。

「繋ぎ目がひび割れ…」
縫合線には皮脂腺が無いので、ハンドクリームや保湿剤はずっと必要なはずです。
ただし、毎「冬」、同じように「ひび割れ」るとすれば、縫合線が太すぎるのと、やはり十分量の植皮でないため縫合瘢痕に必要以上の力が加わっていると考えられます。
植皮を足すと同時に縫合線を直線でなくすようにすれば「ひび割れ」なくなります。

「第一関節の長さ右手指は短い…」
成長障害によるものではなく、手掌および手指、あるいはそのどちらかの植皮面積が足りないため、関節裂隙が狭くなっている可能性が高いので、これも植皮をすればある程度は解決されるでしょう。

「皮膚を寄せてありますが…」「脇腹には100針以上…」
改めて手指の治療をするとすれば、Tissue Expanderなどを使って広い面積の植皮片を確保するとよいでしょう。

「脇腹には100針以上…」
縫合糸の跡が残っているのでしょうか。
瘢痕切除のうえ再縫合すれば、縫合糸跡は残りません。

今回のアドバイスはメールから想像し得るものということであって、診察をした医師から別な治療法の提案があるかもしれません。
あなたの「治るかわからないのに 受診し 写真を撮られたり、病院関係者であろうが、色々な人に手を見られたくなく」という想いもわからないではないのですが、形成外科の治療は、言ってみれば、何もないところに家を建てるのではなく家の状態を見て、予算と期間を考慮しながら修繕計画を立てるようなものなので、診察をしなければ始まりませんし、多くの目と頭脳を寄せ集めてできるだけ患者さんの望む方向の結果が得られるようにあらゆる方法を考え検討するものなので、ある病気に決まった治療をするものとは訳が違うのだということをご理解ください。

複数の形成外科を受診して意見を訊いて、ご自身が信頼を置く医師を見つけ、その医師とともに治療方針をたて、治療し、経過を見て治療方針の再検討をするということを、繰り返せば、必ず今よりはよくなります。

目標は、「健常者のように」なることではなく、特別に気にすることなくニコニコ笑って生活できるようになることなのですから、ぜひ前向きに考えてください。
Q26
相談者:いよさん 年齢:10歳未満 性別:男性

10ヶ月の息子の左腕内側に500円玉の大きさ程の火傷をおわせてしまいました。
形成外科にてプラスモイストで湿潤療法をし、一ヶ月半程で上皮化しましたが、上皮化後のケアについて伺いたいと思います。
主治医からはプラスモイストを取り、ワセリンを塗って保護との指示を頂きましたが、半袖になると傷跡が気になるのか自分で引っ掻いてしまってまた傷ができたり、保育園に行っている間はケアができません。
綿の布などでサポーターを作ってみたり、包帯を巻いたりしましたが、動きが盛んで落ちてきたり自分で取ったりしてしまいます。
絆創膏など粘着力が強いものはかぶれたりもしてしまいます。
上皮化後の皮膚を保護するのに何か他にいい方法はないでしょうか。

A26
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
瘢痕部のみにワセリンを薄く塗って、一回り大きめに紙絆創膏(紙テープ)を貼ってください。
紙絆創膏(テープ)は汗をかいても剥がれませんし遊びの邪魔にもなりませんが、テープの角の部分を落として、剥がれにくいようにしておく工夫をしましょう。
毎日貼り換える必要はないので、周囲が剥がれてきて見た感じが汚くなったら入浴時によく濡らして、周囲の肌と瘢痕を傷めないようにそっと剥がしてください。
Q27
相談者:こっこ 年齢:10代後半 性別:女性

4年程前に湯たんぽでくるぶしから少し上のところをやけどしました。
その時の跡が約二センチほど残っています。
色素沈着で4年もたっているので薄くなる気配もありません。
跡を治したいのですがこの場合はどの様な治療、手術法でどのぐらいの金額になるのでしょうか

A27
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
低温熱傷治癒後の色素沈着は時間の経過を待ってもなかなか薄くなりません。
「約二センチほど」ならば切除縫縮手術が可能かもしれませんが、比較的肌の緊張に余裕がない部位なので縫縮が困難ならばハイドロキノンなどの美白剤やレーザー治療が適応になります。

治療は基本的に自費診療で施設によって費用は異なるので、複数の形成外科および美容外科で相談してください。
Q28
相談者:なずな 年齢:10歳未満 性別:女性

今2歳の娘が生後11ヵ月の時に、石油ストーブで両手に火傷を負いました。
土曜の午後だった為、救急病院にかかり、その後紹介を受けた大きな病院の皮膚科を受診。今は同じ病院の形成外科で診察を受けています。

左手は傷跡もなくとてもきれいに治りましたが、右手の中指から手のひらの中心あたりまで、縦に傷が残り、軽いひきつれも起こっています。
皮膚移植を奨められており、絶対必要とは言わないけれど、先生としてはした方が良いレベルとの事です。
まだ小さいので、皮膚がきちんとくっつく様に、移植手術後は指に針金の様なものを、串刺しにして固定すると聞きました。

娘はとても症状は軽いのですが、心臓に疾患があり、こちらも一年に一回検診を受けていて、将来ピアスを開けてはダメで、手術、抜歯などの時は通常よりたくさんの抗生物質の投与が必要などの説明を受けていて、できるなら皮膚移植を受けずにいたいのですが、先生は無理強いはしないと言いながら、診察の度に、もう1度家族とご相談をと言われます。

今は簡単なギブスの様なものを作って貰い、夜寝ている間だけひきつれが悪化しないように装着しています。

やはり皮膚移植は必要でしょうか?
もう少し大きくなれば、指の固定に針金を串刺しにするという方法は避ける事ができるのでしょうか?
今のまま悪化に気をつけ、本人の希望を聞けるようになってからの手術では、何かしら問題がおこるでしょうか?

大人なら関節が錆び付いて動かなくなるとも言われました。
娘の場合にも、数年待っていたら関節が動かなくなるなどの可能性があるのでしょうか?

A28
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
拘縮の程度にもよりますが、拘縮解除の手術をした方がよいかもしれません。

右利きならば積極的に手指を使って遊ばせれば自然にリハビリになりますが、拘縮が強い場合は手指の成長速度によっては関節の異状や骨発達の異状が起きる可能性もあります。

ただし、手のひらに植皮をすると植皮した皮膚が色素沈着を起こすことが多く、可能ならば皮弁手術で済ませるか、出来るだけ小さい植皮手術で済ませたいところです。

植皮面積が小さければ、足関節部など色素沈着が起きにくい部位からの植皮を計画します。
心房あるいは心室の中隔欠損があるのでしょうが、手術前から抗生剤を投与することで感染を防ぐことは可能ですし、中隔欠損の穴が小さ過ぎなければ手術すること自体に問題はないでしょう。

ただし術後2週間程度ピン固定をするならば、その間の感染制御も必要ですし、大人になるまで待っても無意識に指を動かすことがあるので、年齢に関係なく術後手指を開いたままにする固定が必要です。

主治医に、「無理強いはしない」というのは『必要ないだろうが』ということなのか『必要だがどうしても嫌だというなら』ということなのかをしっかりと確かめてください。

また「もう一度家族とご相談を」というのは、『お母さんだけの感情で手術しないと決めるのはいけません、状況を客観的に評価して手術するかどうか決めてください』という意味でしょうから、主治医と治療方針の検討をするときに、ご主人や見識のある知人など冷静に話を聴いて、思い入れを別にして判断できる人物に同席してもらうのがよいでしょう。

手術をすべきかどうか、いつ手術をすべきかは、症例によって判断が異なるものですから、お子さんの将来のため、主治医にゆっくりと時間をかけて説明して貰い、ご家族の皆さんも十分に手術の内容とメリット・デメリットを理解して、じっくりと検討したうえで主治医とともに治療方針を決定してください。
Q29
相談者:あかり 年齢:50代前半 性別:男性

私の友人でバングラデシュ人の男性の方なのですが、8ヶ月ほど前にテロの現場に居合わせ、全身に重度の火傷(Ⅲ度)を負いました。
一部は皮膚移植などの手術を受けましたが、まだ全体に包帯を巻いた状態で、皮膚もかさぶたが出来ての繰り返しや、かゆみ、腫れなどがあり、一進一退の状態です。
日常生活はおくれていますが、(外出はしていません)体調も崩しがちです。

湿潤療法というものを知りましたが、このように何か月も経った状態から始めても効果があるのかどうかを知りたいと思い
ました。
またなかなか用具が手に入らない場合の代替えのものなど(例えばサランラップを使用するなど)がありますでしょうか?
10日後にバングラデシュを訪れるため、もしも上記のことがわかれば、日本から治療に使うものを手に入れて行こうと思っております。

A29
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
「湿潤療法」は感染の無い状態の創傷でなければ適応はありません。
Ⅲ度の全身熱傷ならば皮膚移植手術を受けたとしてもまだ日常生活がおくれる筈はありませんし、全身の20~50%以上の熱傷ならば生命の危険すらあるので、お持ちの情報は必ずしも正確なものではないのかもしれません。

ということは本当に重症な熱傷部位はごく一部でしょうから、まだ上皮化していない創があるならば今からでも湿潤療法は可能ですし、有用ということになります。

ただし前提条件として、感染が起きているかどうかを見極めること、創を清潔な流水で洗うことができることの2点が必要です。

創を湿潤環境に置く湿潤療法と創を閉鎖する閉鎖療法は同時に行われることが多いのですが、湿潤環境は創治癒を促進させ、閉鎖療法は感染を助長する環境とも言えるのです。
したがって、感染がある創を閉鎖してしまえば、菌血症、敗血症を引き起こす可能性があります。

また、専用の医療器材が手に入らない状況で、湿潤療法に「サランラップを使用する」ことは現場の判断で行われるのであって、創傷治癒のアドバイスをする医療者の対場としてはお勧めできません。

現地の状況次第ということになりますが、現場で治療にあたっている医師の指導に従った方がよいと考えます。
Q30
相談者:huang 年齢:20代前半 性別:男性

私は生まれて9ヶ月の時、お粥でやけどになりました。夏でも半袖着られないです。治りますか?

A30
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
もちろん治療は可能です。
「夏でも半袖着られない」ということは、瘢痕を切除して植皮手術が必要になるかもしれませんし、術後の瘢痕予防・自己ケア・治療も大切です。
治療法は一つではないので、形成外科を受診して担当医と治療方針をしっかりと話し合ってください。
Q31
相談者:桔梗 年齢:10代後半 性別:女性

1年程前に湯たんぽで脛に低温火傷をしました。
痕が変色して目立つため、スカートがはけなくてショックです。
家の近くの成形外科に行ってみたところ、全然綺麗な方なのでなにもすることはない、痕は残るが仕方がない。まず脛では手術もできない。と言われました。
しかし、火傷後すぐに行った皮膚科では痕が残るようだから、気になるなら皮膚を切除して縫い合わせる方法もあるよと言われていました。
切除縫合術と言うんでしょうか?今の状況から少しでもよくなるならしたいです。
痕の大きさは、縦3~4cm、横2cmほどです。
自分で調べてみたら縦にできた痕なら手術できると聞きました。
成形外科でいわれた通り脛ではどうすることもできないのでしょうか?

A31
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
一般的に「10代」の「脛」は皮膚を左右から寄せるほどの余裕がないため、「まず脛では手術もできない」と言われたのでしょう。
診察をしなければ脛に皮膚の張りの程度が判らないので、具体的なアドバイスは出来ませんが、「痕が変色して目立つ」だけならレーザーの適応があるかもしれません。
他の形成外科でも意見を訊いてみてはいかがでしょう。
Q32
相談者:ぷくぷく 年齢:20代前半 性別:男性

熱傷による瘢痕拘縮のガン化について教えてください。
現在20歳の息子のことで相談させていただきます。息子が3歳の時に石油ストーブに掌をついて火傷をしました。掌の3分の1ぐらいを火傷しました。すぐによく冷やして火傷治療で評判の診療所を受診した結果、酷い水ぶくれになっていたものの、2週間ほどで包帯も外せました。その後は傷痕が崩れたりしたことはありません。おそらく深達性2度かと思います。拘縮瘢痕が残ったということは、一部は3度だったのでしょうか。
今、傷痕を見ると、掌に、幅5ミリ×長さ3センチほどの範囲で、周りよりも白っぽく少し盛り上がり、硬くなっている筋が縦に1本あります。
熱傷瘢痕が将来皮膚ガンになりやすいと知り、心配で調べてみましたが、治癒までに時間がかかり、潰瘍を繰り返すものなどが危険性が高いとあり、また熱傷瘢痕からガンを発症する確率は高くないとのことで、それほど心配する必要はないのかと思う一方、熱傷瘢痕後の皮膚ガンは通常の有棘細胞ガンより予後が悪いらしく、心配です。
こちらのホームページでも、常に外的刺激を受ける部位や、瘢痕拘縮のある部位は注意が必要と書いてあります。
そこでご質問ですが、
1.息子の場合の傷痕も瘢痕拘縮であり、ガン発生の母地となり得ますか。
2.掌の中心付近の部位は、外的刺激を受けやすいように思いますが、危険な部位になりますか。
3.熱傷瘢痕ガンはガンと診断された時点ですでに内臓に転移している場合も少なくないとのことですが、初めて傷や突起などの変化があった時すぐに受診すれば、完治しますか。それとも表面から見えない内部でガンが進行、転移していることもあり得るのでしょうか。
4.今から予防的に瘢痕を切除するのは過剰反応でしょうか。予防切除は手の機能への影響もあるのでしょうか。

A32
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
ご心配が募っているようですので、なるべく簡潔にお答えします。
瘢痕拘縮と発癌母地は直接の関係はありませんし、瘢痕癌発症の可能性は極めて低いです。
拘縮を解除する手術は、Z形成術や皮弁術あるいは植皮術が必要です。
瘢痕を切除して植皮で置き換えても「手の機能」への影響はありません。
治療をするか、治療をするとすればどんな治療法があるか、治療はどれくらいの期間を要するか、形成外科を受診してご相談になってみてはいかがでしょう。
Q33
相談者:まるちゃん 年齢:10代前半 性別:男性

小学5年生の息子の事なんですが、8ヵ月の時に右の手のひらを火傷して2才の時に指の内側を植皮手術をしました。
皮は柔らかいのですが植皮したまわりがひきつっていてしっかりとパーが出来てるような出来てないような感じです。手の大きさも右ききですが左に比べると小さいです。指と指の付け根も水かきのようになっています。
再手術を受ける事は可能ですか? 受けるとしたらどんな手術になりますか?

A33
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
瘢痕切除術と指間形成術が必要です。
収縮しても引き攣れにならないように、縫合線の方向も検討しなくてはいけません。
また、出来るだけ植皮が必要ない様に皮弁を使って指間を形成するのが一般的ですが、皮膚の足りない分は植皮が必要です。
掌への植皮は健常部との違いが目立つので、小さい面積で済むならば、足のくるぶしの傍から採皮をするなどして植皮の色素着を防ぎます。
植皮が生着するまで手術後2週間程度、手指の安静が必要なので、手指が動かないように特殊なギブスを装着することもあります。
手指の運動障害を起こさないために、早急に形成外科あるいは手の外科を受診してください。
Q34
相談者:ロック 年齢:40代前半 性別:女性

首の中間から下。上半身に40%の、火傷をしてます。
体の動きは、だいぶ戻せましたが。足からの移植により、上下共に傷跡や。移植した上半身に違和感などもあり。
傷跡と共に、移植した皮膚も取り除きたいです。
県内では、これと言って良い所も無く。毎日悩まされてます。
傷跡などは、綺麗に治せるのでしょうか?

A34
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
「上半身に40%の、火傷」の熱傷瘢痕ならば、ほとんどの植皮がメッシュ状の分層植皮でしょうか。
瘢痕を切除して縫縮したり、瘢痕の凸凹を削って培養表皮を移植したり、瘢痕を切除して全層植皮にしたりすれば見た目の改善が可能です。
形成外科でご相談なさってください。
Q35
相談者:ゆうき 年齢:10歳未満 性別:男性

電気ケトルの沸騰したお湯が左腕にかかり、火傷2.75度の火傷をさせてしまいました。11ヶ月の男の子になります。
皮膚科に通い、湿潤療法で治療しています。
全体的に赤くなっている部分と白くなっている部分があり、病院では赤くなっている部分は日焼けをさせないようにしないといけない。色素沈着になるかと言われました。
白くなってしまっている部分は、痕が残りシワになる感じの皮膚になると言われました。
ちょうどBCG の所を火傷させてしまいました。
BCG 部分は水疱が出来ていて、少し赤くなっていたくらいです。
あと、火傷の白くなっている部分の痕が残るとの事なのですが、完全に綺麗な皮膚にならないのは十分、承知の上なのですが、出来るだけ元の皮膚のように綺麗にしてあげたいんです。
火傷の痕を綺麗にする方法はありますでしょうか?
白くなっている部分を出来るだけ痕を残さないようにする方法はありますでしょうか?

A35
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
申し訳ありませんが、記載内容だけでは既に上皮化しているのかどうかが判らないので、ご質問にお答えできません。
先ず、「2.75度の火傷」という表現は、熱傷の深度(重症度)を表す数字ではありませんので、全体像の把握が出来ないのです。
また、「湿潤療法で治療」なさっているということは上皮化していないということでしょうが、「赤くなっている部分は日焼けをさせないようにしないといけない。
色素沈着になるかもと言われ」、「白くなってしまっている部分は、痕が残りシワになる感じの皮膚になると言われ」たならば上皮化は完了していてその後の自己ケアと経過のことを言っているということになります。
もし上皮化していない状態ならば、「赤くなっている部分」はⅡ度SDB(浅達性Ⅱ度熱傷)で2週ほどで上皮化するでしょうが、「白くなってしまっている部分」はⅡ度DDB(深達性Ⅱ度熱傷)ということになり、感染を起こさずに治療することが優先で、上皮化後の瘢痕の質感の話は取り敢えず後回しになります。

左上腕の「水疱が出来ていて、少し赤くなっていたくらい」の「ちょうどBCG の所」を気になさっているようですので、以下は、Ⅰ度~Ⅱ度SDBの熱傷と判断して回答いたします。

Ⅱ度SDBでも上皮化が完了していれば「湿潤療法」は必要ないので、上皮化していない部分だけ湿潤療法専用の創傷被覆材をお使いいただければよいでしょう。
受傷直後から「赤くなって」いたとすればⅠ度熱傷で、わかりやすく言えばひどい日焼けと同じ状況です。
水疱が出来ている部分はⅡ度SDB(浅達性Ⅱ度熱傷)なので、瘢痕が残る可能性があります。

上腕は比較的、瘢痕を生じやすい部位なので、なるべく肥厚性瘢痕の可能性を小さくするためにすみやかに上皮化させた方がよいでしょうし、上皮化後も積極的に肥厚性瘢痕の予防ケアや治療をした方がよいかもしれません。

熱傷は、上皮化すれば治療が終わるのではなく、上皮化した時点から色素沈着や色素脱失や瘢痕を目立たなくするための治療が始まっているとお考えください。

つまり、上皮化が完了したときから整容外科との付き合いが始まるのですから、今お掛かりの皮膚科の先生にお願いして形成外科を紹介して貰い、定期的に経過を診てもらうとよいでしょう。
Q36
相談者:ABC 年齢:40代後半 性別:男性

45年前の火傷によるひきつりについて。
生後二週間で掘り炬燵の中に落ち、左頬の殆どを火傷しました。
その後6歳か7歳頃に二度の皮膚移植手術を受け、移植した皮膚は日焼けのせいか茶色っぽく変色し、周囲に比べると多少固く凹凸もありますが、完全に定着しております。
ただ成長期だったためか、元の皮膚に比べると移植した皮膚はあまり成長しなかったようで、目じりと口角が移植した皮膚に引っ張られている状態です。(目が下がり口角が上がった状態)
慣れもあるかも知れませんが、強ばるなどはなく生活する上で支障はないのですが、このひきつりによる見た目がどうしても気になっております。

そこでご相談なのですが、
1、火傷に起因する手術の結果とは言え、術後40年経っており且つ見た目の修正(目や口角の修正)を目的とする場合は、健康保険診療の対象外になるのでしょうか。
2、仮に保険診療内だとするとどういった施術があるのでしょうか。
3、保険適用の場合とそうでない場合、それぞれの大まかな費用はどれくらいでしょうか。
4、皮膚移植の際にケロイド体質と診断されていますが、何らかの影響はありますか。

A36
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
まず、現状から且つてのケロイド体質との診断は、忘れていただいて構わないと考えます。
保険診療になるかどうかは、厳密には、整容目的の治療は自費、機能面の回復治療なら保険適応となりますが、主治医の判断に依るところも小さくありません。
外眼角と口角の引き攣れの度合いと向きを診て、瘢痕形成術、Z形成術、皮弁形成術、植皮術の適応を検討することになります。
もちろん御本人の希望も、治療法を決定するための大きな要素です。
形成外科を受診してください。
治療法を決定・施術する前に、セカンドオピニオンも求めてみた方が良いでしょう。
Q37
相談者:無記入 年齢:40代後半 性別:女性

スチーマーに左手を当ててしまい火傷しました。手の甲に親指の爪くらいの火傷ができ、一部水膨れになり、まわりが黒くなりましたが、破れてきて、黒い皮膚もとれて、火傷から12日にはピンクの新しい皮膚になりました。今日に当たらないようにしています。
赤みのある皮膚は、どのくらいで周りと同じ色になるのか、今、日焼け対策で医療系の紫外線を98パーセントカットできるテープを貼っています。それいがいに、今やることはありますか?

A37
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
「手の甲」の「親指の爪くらい」の熱傷で、「一部水膨れになり」「12日にはピンクの新しい皮膚に」なった状態ならば、肥厚性瘢痕になったり拘縮が起きたりすることもないでしょうから、紫外線予防と保湿に努めていただければ十分です。紫外線予防は少なくとも3か月程は続けてください。
明らかな「赤み」の改善には6カ月必要でしょう。
Q38
相談者:はっぱ 年齢:40代前半 性別:男性

10年ほど前に、みぞおちの部分に縦6cm横2.5cmほどの火傷を負いました。医者にはかからず自然に傷口が塞がるまで我慢していました。
今現在、瘢痕は盛り上がっている事もなく、色は周囲の皮膚の色と変わりません。瘢痕の一部が若干ピンク色になっていますが、パッと見にはほとんど傷口は分かりません。ただし瘢痕の部分から汗が出なくなって苦しんでいます。みぞおちの部分から発汗しなくなったので、体温調節がメチャクチャになってしまい、体の調子が悪くなりました。
具体的には主に二つの症状で苦しんでいます。1)夏場は発汗が追いつかないのか、すぐに身体に熱がこもり熱中症のようになって具合が悪くなり寝込んでしまいます。2)冬場には本来みぞおちから出るはずの汗がでないので代償性発汗によって背中一面に大量の汗をかきます。(まるで背中にバケツの水をながしこまれた様です。)その為にすぐに体が冷えてしまって風を引いて熱が40度近くになり寝込んでしまいます。日常生活にも支障をきたすしだいです。

そこで質問なのですがいったん瘢痕になって10年近くたってしまった皮膚を植皮手術でもとにもどす事が可能なのでしょうか?見た目が醜くても全くこだわっていません。
ともかく自分の身体の別の部分からの植皮手術によって汗腺や血管、その他の組織などがみぞおちに定着し、再びみぞおちから発汗し、代償性発汗や上記に記したような1)や2)の不具合が解決するのでしょうか?
また治療できたとしても健康保険は使えるのでしょうか?全額自費になるのでしょうか?

A38
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
まず簡潔にお答えすれば、「植皮手術によってもとにもどす事」はできないので「植皮手術」の適応はありませ
ん。
「植皮手術」は皮膚の移植であって、「汗腺」という臓器を移植するものではないということをご理解ください。

ではほかの治療法を検討するとするならば、「自然に傷口が塞が」ったことと「瘢痕は盛り上がっている事もなく、色は周囲の皮膚の色と変わ」らず「パッと見にはほとんど傷口は分か」らないことから、瘢痕になってはいても皮下の汗腺などの組織の損傷は無い可能性もあるので培養表皮移植を検討してもよいかもしれません。

また瘢痕が「縦6cm、横2.5cmほど」なので、瘢痕切除連続Z形成術で瘢痕の除去が可能でしょう。
形成外科を受診してご相談いただければ、最適な治療法の提案をして貰えるでしょう。
Q39
相談者:無記入 年齢:20代後半 性別:女性

やけどをして半年になりますが、傷がふさがらなくて困っています。

A39
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
初めのやけどの深さと大きさにもよりますが、半年たって傷がふさがらないというのは、やけどが深くて結果的に植皮が必要だったといえます。初めに述べたように深い2度か、3度のやけどの場合には下から皮膚がはえてきません。周りから皮膚がはえないわけではないのですが、直径2~3センチ以上の傷になると、いくら待っても中心部まで皮膚が伸びてきてくれません。またいったん薄い皮膚がかぶさったようでも抵抗力が弱い皮膚なので、ちょっとこすれるとすぐに傷があいてしまいます。というわけで、普通1~2ヵ月でふさがらない場合には、植皮が必要です。それも、自分の皮膚でないとつきません。

さて手術のことになりますが、植皮した部分を安静に保つために、やはり1週間か10日の入院が必要になります。あまり外から見える場所に傷をふやすことは好ましくないので、なるべく下着で隠せる部分から薄い皮膚を取ります。普通デルマトームと呼ぶ機械で皮膚の半分くらいの厚さを、そぐようにして取ります。取ったあとは、浅い2度のやけどと似た状態です。上から軟膏ガーゼでおおい10日から2週間で自然に皮膚がはえるのを待ちます。一時的薄桃色になり、そのあと体質によってはケロイド状に盛り上がることもありますが、1~2年でだんだん平らになり、目立たなくなってゆきます。

植皮した部分は、包帯で圧迫して4~5日は動かさないようにしておきます。いったん皮膚がつけば、2週間か1ヵ月ぐらいで普通に使えるようになります。植皮した部分は、回りより色が黒ずんで見えたり、場所によってはちりめんのようにしわが寄ってくることもあります。つまり、植皮しても全く正常に戻るわけではなく、皮膚をとった部分にも、目立たなくても傷あとが残ってしまうわけです。

よく、植皮をしないで何年もかかって軟膏だけでやけどをなおした、という話を聞きます。植皮が万能でないなら、むしろこのほうがいいと考えられるかもしれません。しかし植皮が必要と判断されたときに軟膏療法で長びかせると、次のようないろいろな問題が生じます。

1 長い年月をかけてやっと傷口がとじても、その下に厚い瘢痕組織を生じて、ちょっとこすっただけですぐにくずれてしまいます。これを私どもは不安定な瘢痕と呼び、結局は皮膚の移植をするようになります。

2 回りの皮膚が引き寄せられて瘢痕のつれとともに、傷口がとじてゆく場合があります。屈曲のはげしい関節の部分によくこれが見られます。こうなると一応傷口はとじても、関節がひきつれてうまく伸びてくれません。子どものときの囲炉裏のやけどなどで、あごが胸にくっついてしまったり、ひじが曲がったまま伸びなかったりというのはこの例です。もちろん年月がたってから植皮してもかまわないわけですが、関節を長い間このような状態にしておくと、発育障害を起こしたり、関節がかたまったりしてもとに戻らなくなります。

3 1に述べた不安定な瘢痕を植皮しないで、潰瘍を繰り返した場合、その刺激のために10年、20年たつとガンが発生することがあります。幸いに、これはあまり多く見られることではありませんし、また10年、20年という長期間傷が放置されて、なおったりくずれたりを繰り返した場合に起こることです。完全にとじたやけどの傷あとから自然にガンが発生することはありません。
Q40
相談者:無記入 年齢:40代前半 性別:男性

叔父が大やけどをしました。命を救うために皮膚を提供してほしいと親戚中がいわれたのですが、どうしたらよいのでしょうか。

A40
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
何時も言うことですが、皮膚移植は本人の皮膚でないと生着しません。しかし、やけどの範囲が広いとき、一度に全部を本人の皮膚でおおうことは不可能になります。かといって傷をとじないでおくと、たいせつな体液がもれてしまったり、またそこから逆にバイ菌が入ったりします。したがって、とりあえず他人の皮膚で一時傷口をふさぎ、徐々に本人の皮膚におきかえるということが必要になってきます。他人の皮膚でも10日か2週間ぐらいはついています。これを「生物学的包帯」と呼んでいます。

血液を提供するのと違って、皮膚を提供すればやはり傷あとが残ります。また一人の人が安全に提供できる皮膚の量にも限度があります。

このような患者さんの場合には、他人の皮膚移植(同種多植)が繰り返し必要になってきます。そこでご質問のように、親戚を動員して皮膚を提供していただくようになるわけです。外国ではこの目的のために、血液銀行と同じ皮膚銀行、スキンバンクというものが設けられているところもあります。これはガンとか伝染病の病気以外、たとえば交通事故でなくなったかたの皮膚を提供していただき、輸血と同じく、冷蔵庫に摂氏4度で無菌的に保存しておくわけです。しかしからだの表面を傷つけることになるので、やはり遺族のかたがたの抵抗が大きいようです。

そこで最近は、人間の皮膚にもっとも性質の似ている豚の皮膚が、この目的のために利用されるようになりました。豚の皮膚を無菌的に薄くはいで、いろいろな方法で保存したものが製品化されています。ポーシンスキンと呼ばれていますが、やはり人間の皮膚ほどはうまくいかず、かえって感染や拒否反応などのマイナス面が多いという意見もあります。
 そのほかシリコンの膜を加工したものが、バイオブレーンという商品名で発売されています。しかしこれは長期間放置できるものでもなく、また皮膚の機能をはたすためでもないので、結局はガーゼと同じく、一時しのぎの包帯に過ぎません。

最近最も期待されるのは、培養皮膚です。
これには本人のものを培養する自家培養皮膚と他人のものを使う同種培養皮膚があります。
自家培養皮膚は生着しますが、同種培養皮膚は同種移植とおなじで、一時的なカバーに過ぎません。しかし、皮膚の提供者の不足を補うものとして、今後開発が期待されます。

命を救うためには、あらゆる努力が必要で、医師、看護婦ともに重症のやけどの患者さんをかかえると、何日も徹夜の治療をつづけます。しかもほかからの皮膚の提供が必要な場合には、そうとう重症と覚悟しなければなりません。それだけ回りのかたに犠牲をしいても、患者さんを救えるという保証がないのが、治療にあたる側のジレンマです。
Q41
相談者:無記入 年齢:30代後半 性別:女性

幼いころ顔にやけどをしました。いままではあまり気にしていなかったのですが、なおるものなら、やはり手術を受けてみたいと思います。傷の大きさは、ひたいとくちびるがそれぞれ1.5センチ四方、ほおが5センチ四方ぐらいです。

A41
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
なかなかむずかしい問題です。診察してみないとわからない要素の一つは、傷の大きさ以外に、傷がどんな状態かということです。たとえば、へこんでいるか出っぱっているか、また赤いか茶色いか、また白く色が抜けているかといったようなことです。ここで推量してみますと次のような傷あとではないでしょうか。多少回りよりへこんでいて、いくぶん茶色がかっている。そしてお化粧してものりが悪いし、またそこだけでこぼこになってしまう。そういう状態の傷として場所と大きさによって治療法を分けて考えてみたいと思います。

1 ひたいの傷ならば、その程度だとおそらく切りとって縫い寄せることになると思います。ただ、あとに3~4センチくらいの長さの細い手術のあとが残ります。なるべくひたいのしわに平行な、つまり横方向の傷になるように手術すれば、多少長い傷でも目立たなくなります。

2 くちびるはそうはゆきません。これだけの大きさのものを切りとって寄せてしまうと、ゆがんでしまいます。そこで2つの方法が考えられます。1つはサンドペーパー法です。このために作られた特別の機械で、傷あととその回りにサンドペーパーをかけて平らにします。このいちばんの目的は傷あとの周辺部をならして、なんとなくぼかしてしまうわけです。もっと目立つ傷あとでしたら、皮膚の移植も試みられてよいでしょう。

3 ほおの傷は広範囲なので最も治療にてこずります。なにかやるとすれば、おそらく皮膚移植しかないでしょう。首とか胸のあたりからの皮膚を持ってくるとかなり回りとのカラーマッチもよくなります。しかし首や胸の部分に、そうとうな傷が残ることになります。おなかとか腰のように隠せる部分の皮膚が使えるといいのですが、どういうわけか回りとひどく違った色になってしまいます。そのへんのプラス、マイナスをよく検討したうえで手術の適否をきめるようにしています。
Q42
相談者:男性 年齢:30代前半 性別:無記入

子どものころやけどで、頭にこぶし大のはげがあります。知人から形成外科に行ってみるようにすすめられたのですが、なおるものでしょうか。

A42
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
昔、男の子が全部坊主頭のころはどんな小さなはげでも隠しようがなく、当人にとってはたいへんな重荷でした。このごろのように長髪が普通で、はげを隠すのに苦労はなさそうな時代でも、やはりはげというのは忌みきらわれるようです。はげの原因はいろいろありますが、やはりやけどによるものがいちばん多いのです。治療は、その大きさと場所によって3つか4つの治療法を選んで、また組み合わせて行ないます。いずれにしても、いったん失われた毛根を再生させるということは、いまの技術ではできません。したがって、現在残っている毛根をどこまでうまく利用するか、ということになります。

1 1~2センチ程度の小さなはげは、切りとって縫い寄せます。細い傷あとが残りその部分だけは毛がはえなくなるのはやむをえません。3~4センチ幅の広いはげで、一度に取りきれない場合にはこの操作を数度繰り返して行ないます。縫い寄せて、回りの皮膚が伸びてくるのを待って、半年くらいたってから次の手術を繰り返すわけです。この方法で、そうとう大きなはげでも小さくすることができます。ご質問の場合はこの方法があてはまると思います。tissue expander(組織拡張器)というものを使って、より広いはげを治療する方法もあります。治療が長期間にわたるのが難点です。

2 頭の1/3くらいのはげだと、縫い寄せが不可能になります。もしはえぎわのあたりにあって隠しにくいときは、頭頂部か後頭部あたりの毛をはえぎわへ移して、ごまかしやすいようにします。ただこの場合には、前にあったはげがうしろに移動するだけです。初めから頭頂部や後頭部のように、比較的隠しやすい場所にあれば、多少縫い縮めてみて、あとは前のほうの毛をうしろへねかしつけてごまかします。そこだけの部分かつらというのもありますが、装着中にはがれたりして必ずしも心理的に安心できないようです。

3 単一植毛といって、一本ずつの毛根を植える方法もあります。もちろん本人の毛を使います。この方法ではあまり密に植えることは出来ません。最近では、この方法は若はげの治療にも用いられるようになりました。

4 全体の半分以上の場合には、初めから手術はあきらめて、かつらをすすめるようにしています。この場合も、はえぎわにだけは毛を持ってきて、ごまかしやすいようにすることもあります

子どもさんの場合には手術の時期が問題になりますが、特にはっきりしたきめはありません。いちばん本人が悩むのは、10才から15才くらいの時期ですので、その前になおしていたほうが、心理的にはよいでしょう。まだ定説ではありませんが、手術のしやすさ(頭の皮膚の伸びぐあい)も幼稚園から小学校低学年くらいのときのほうがやりやすいようです。若はげについては、また美容外科になるので、別のホームページを参考にしてください
Q43
相談者:無記入 年齢:30代 性別:女性

足のすねに直径2センチの低温やけどの跡があります。低温やけどをしてから一年たっていますが一向に傷跡がよくなりません。表面はつるつるしていて、色は黒っぽくなっています。結構目立つので傷跡を目立たなくしたいです。

A43
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
やけどの傷跡部分を切って、正常な皮膚を縫い合わせる切除縫縮手術が一般的です。ただしある程度皮膚に余裕がないときれいな仕上がりになりません。状況によっては皮弁といって、別な部位の皮膚を動かしてくる特殊な方法が必要になることもあります。

また色素沈着だけなら、ステロイド剤やハイドロキノン軟膏などの美白剤を使用して、手術をしないで症状を改善させたほうが良い場合もあります。

いずれにしろ、実際の傷跡を診察しなければ、最適な方法を検討することが出来ません。形成外科を受診してください。
Q44
相談者:かず 年齢:10代後半 性別:男性

湯たんぽで くるぶしを低温やけどしてしまいました 深達性2度です。

ネット で調べると 数十年後に有棘細胞がんになると 知られています とありますが、ほぼ なってしま うのでしょうか。どこに できてしまうのでしょうか?
骨あるところにはがんになりやすいとありますが、どのぐらい なってしまうのでしょうか?
例えば たばこを吸う人は 肺がんになることがあるぐらいの 感覚でしょうか?
まだ 十代で非常に心配です。

A44
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
熱傷治癒後の瘢痕の中でも、長い経過のうちに潰瘍や糜爛を繰り返す場合に、瘢痕を母床として最終的に有棘細胞癌などの皮膚悪性腫瘍を発症することがあります。
皮下組織が薄いと、外的な刺激で損傷して潰瘍や糜爛を起こしやすいため、「骨のあるところは癌になりやすい」と表現されます。

熱傷の受傷から有棘細胞癌発症までの経過期間が数十年と長いので、皮膚癌と診断された時点で内臓に転移していることも少なくありません。
皮膚癌はもともと何もない皮膚に発症するより、前駆病変といわれる何らかの病変や所見があった部位に発症することが多く、有棘細胞癌のうち10%程度が前駆病変として熱傷瘢痕があったという報告があります。

一方、正確な統計はありませんが、熱傷瘢痕から瘢痕癌を発症する可能性は1%にすら届きません。
「深達度2度」と記載がありますが、2度熱傷はSDBとDDBで治癒過程、治癒後の瘢痕の経過も大きく異なります。

ご心配ならば、皮膚科、形成外科を受診することをお勧めしますが、既に治癒して日常生活で特に不都合を感じていない瘢痕ならば、瘢痕癌発症の可能性はきわめて低いとお考えになってもよいのではないでしょうか。
Q45
相談者:あみこ 年齢:80歳以上 性別:女性

80歳の母がろうそくの火で2度の火傷を負い、皮膚移植をしました。
移植用にはがした皮膚(10cm×25cm)のところが術後1か月でまたはがれてしまい、なかなか再生しません。
家庭でどのような処置をするのが良いのでしょうか。ご教示いただければ幸いです。

A45
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
赤い肉芽の上に上皮化しているのでしょうか。
潰瘍化していたり感染を合併していたりするのでなければ、通常の擦過傷と同じように閉鎖療法、湿潤療法が適応になります。
診察をしなければ具体的なアドバイスが出来ません。
ご自宅で処置出来るかどうかの判断や、治療材料、通院間隔などの相談もあるので、「皮膚移植」をなさった病院か、お近くの形成外科を受診してください。
Q46
相談者:みつ 年齢:20代後半 性別:女性

僕の妻は膠原病で先日体調を崩し入院しました。日光に当たり身体に紅斑ができています。
特に露出していた顔に症状が出ているのですが日焼けが原因の火傷(顔)もひどい状態です。
火傷の跡が残らないか妻が不安になってます。
少しでも火傷が良くなる治療や今後の対処方法を教えていただきたいのでお問い合わせ致しました。

症状としては肌は赤くなり次第に皮が剥がれてきて、乾燥してる箇所が所々黒くなってきています。
赤くなり始めて一週間程度。ヒリヒリ、チクチクと痛いようです。素人目で火傷の深さは1度のような気がします。
せめて一つだけでも不安をなくしてあげたいです。

A46
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
「熱傷の深さは1度のよう」とのことなので、保湿をすれば「ヒリヒリ、チクチクと痛いよう」な症状は軽快します。
通常の熱傷と同様の処置が基本になりますが、基礎疾患として膠原病があるならば、一般論でお答えすることは極めて難しいと考えます。
主治医に相談して、形成外科を紹介して貰ってください。
Q47
相談者:まりも 年齢:40代後半 性別:女性

熱湯で、手の甲から指の第2関節までⅡ度のやけどを負いました。
形成外科にかかっていますが、アズレーン軟膏+ガーゼによる治療で、現在25日目で3週間程度で上皮したようなのですが、まだまだ赤みが取れず、最近では、赤いブツブツができてきたようです。
指と指の間が、赤く腫れてきて擦れるたびに痛いです。
摩擦による化膿でしょか?水膨れもできて、破れたら白濁した黄色の液体がでてきました。
現在は、アズレーン軟膏を中止して、リンデロンVGクリームを処方されています。

クリームだけにすると乾燥してヒリヒリするのですが、このままリンデロンだけでいいのでしょか?
乾燥がよくないとも聞いているのですが、ワセリンとリンデロンクリームを併用しても差し支えないでしょか?

A47
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
手、手指の熱傷は早期の上皮化を急ぐことはもちろん重要なのですが、瘢痕拘縮によって手指の動作が制限されることがないように、上皮化後の経過に合わせて適時、外用薬を選択し、サポーターなどによる圧迫なども検討する必要があります。

申し訳ありませんが、状態を診ずにアドバイスは出来ないので、具体的な治療については主治医にお尋ねください。

一般論でよろしければ、「ワセリンとリンデロンクリームを併用しても」問題ありませんし、むしろリンデロンなどのステロイド剤を主体とするより、他のクリーム剤、ローション剤、ゲル剤などを併用して可能な限り乾燥対策をした方がよいでしょう。
Q48
相談者:らんらん 年齢:10代後半 性別:男性

現在19歳の息子のことでご相談します。
3歳のときに石油ストーブに掌をつき、掌の3分の1程の面積を火傷しました。火傷は結構深かったようで水ぶくれもできましたが、火傷専門の近医を受診し、化膿することもなくひと月後にはきれいに治ったと記憶しています。
その後も火傷痕に変化はありませんが、掌をよく見ると、3cm×7mm程の範囲で、周りよりも白っぽく少し盛り上がり、硬くなっている箇所があります。押しても痛みなどはないようです。

ネットでは、火傷痕から数十年後に皮膚がん(有棘細胞がん)を発症することがあると、様々なHPに医師が書いておられるので心配になりました。しかし、こちらのホームページで「完全にとじたやけどの傷あとから自然にガンが発生することはありません」と書かれているのを見て、安心しました。

ただ、火傷痕が掌なので慢性的に刺激が加わると思いますが、このような場合も将来的にがん化する可能性はありませんか。
また、万が一がん化した場合でも、肉眼で皮膚の異常を発見してすぐに手術すれば、まれに転移するという有棘細胞がんであっても、完治しますか。
どうぞよろしくお願いいたします。

A48
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
「様々なHPに医師が書いておられる」のは、刺激を受ける部位の瘢痕が悪性化しやすいということではありません。

多少分かりにくい表現かもしれませんが、瘢痕癌を生じた症例はほとんどが外的刺激を受けて潰瘍化しやすい部位の瘢痕だったということで、
刺激を受ける瘢痕の多くが癌を発症するということではないのです。

また、もし瘢痕癌が発症すれば、「周りより白っぽく少し盛り上がり、
硬くなっている箇所」の瘢痕の表面が崩れ潰瘍を生じるようになるので、
特に専門的知識がなくとも変化に気づくものです。

当面は、瘢痕癌の心配より、瘢痕からは皮脂の分泌がないため、空気の乾燥する季節にあかぎれにならないよう保湿剤を使ったり、ハンドクリームなどで油分を補ったりするよう気を配ることが大切です。

再度繰り返しますが、熱傷瘢痕から生ずる瘢痕癌はほとんどの症例が
潰瘍を繰り返す瘢痕から発症しており、掌であってもご相談例のような
完成された肥厚性瘢痕からの瘢痕癌の発症を心配する必要はないでしょう。
Q49
相談者:さら 年齢:10歳未満 性別:女性

やけどをして一ヶ月以上たちました。
全て上皮化したのですが、人差し指の曲がりがよくありません。
ひきつれていて、病院からも植皮を勧められました。。
植皮せずにのばす事は出来ないでしょうか?

A49
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
手指の熱傷後の「曲がりがよくない」(屈曲制限)の原因は、
①屈側の肥厚性瘢痕、②伸側の肥厚性瘢痕、③伸側の瘢痕拘縮、④指を固定していたための関節拘縮、⑤腱損傷のいずれかが考えられます。
「植皮をせずにのばす事」が出来るかどうかは診察しなければ判断できませんが、「病院からも植皮を勧められ」たならば、瘢痕の除去あるいは瘢痕拘縮の解除が必要ということでしょう。
全く屈曲が出来ないわけではなく「曲がりがよく」ない程度ならば、局所皮弁で植皮を回避することも可能かもしれませんが、いずれにしろ手術が必要です。
受傷後3週間以内に「上皮化し」て硬い肥厚性瘢痕による屈曲制限が起きているだけならば、瘢痕を軟らかくする治療と、関節拘縮後のリハビリテーションを中心として治療を計
画します。
担当医から手術内容の説明を受けるのももちろん大切ですが、現在どういう状態なのか、どういう対応が必要になっているのか、そのためにどういう治療(手術)をしなければいけないのか再度説明を求めてください。
説明が十分に理解できなければ、平易な言葉で説明してくださいと頼んでもよいと思います。
また提案された治療方針にすんなりと納得がいかなければ、他の病院でセカンドオピニオンを求めてもよいでしょう。

熱傷の治療について植皮などの手術をしないでも上皮化するということだけを喧伝する治療法もありますが、本当に大切なのは、治療の期間、治療中に起こり得る合併症、治癒後の後遺症、治療にかかる費用などの重要ポイントを見越して治療方針を選択することであり、ときには勇気をもって治療法を変更することも必要であるということを忘れないでください。
「植皮をせずにのばす事は・・・」というのは、植皮がどうしても嫌ということではなく、他の治療法も模索してみたいということでのご相談でしょう。
不十分な理解のままで治療をすれば、どんな治療であっても結果について不満が残ることが多いものです。
診察をしなければ具体的なアドバイスはできないので、担当医に再度治療方針についての説明を求めるのが一番の策と考えます。
セカンドオピニオンを求めるならば、どうぞNPO創傷治癒センターホームページの『医療機関のご案内』も参考になさってください。

【医療機関のご案内】
http://www.woundhealing-center.jp/kikan/
Q50
相談者:shigechan 年齢:40代後半 性別:男性

瘢痕がんについてお尋ねします。
先日皮膚科を受診したとき、「ついで話」として医師が「むかしわずらった熱傷の瘢痕は皮膚がんになることがある」とおしえてくれました。この「なることがある」というのはどの程度に見積もればよいのか、よくわからず心配がつのっています。
熱傷の瘢痕をもつヒトは世間に多いと思うので「そんなに気にせずとも・・・」と思う反面、「医師がわざわざいうのだから、かなり高率でがんになるのか・・・」とも心配します。
(私の場合は下肢にある500円玉3~4個サイズの熱傷瘢痕で15歳時の受傷、当時の診断は3度で上皮が覆うのに時間がかかりましたが現在まで変化や痛みなどありません)

A50
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
皮膚癌は特に病変の無い皮膚から発生することもありますが、母斑、紫外線、慢性刺激、ウイルス、放射線、熱傷瘢痕が原因のことも少なくありません。

ただし皮膚癌そのものの発生頻度が特別高いわけではありませんし、その中でも通常の熱傷瘢痕が原因になることの頻度は比較的低いとお考えいただいても構わないでしょう。
ご注意いただく必要があるのは、常に外的刺激を受ける部位や、瘢痕拘縮のある部位、難治性の潰瘍を繰り返す熱傷瘢痕です。
ご相談のメール中にもあるように、「ついで話」として「なることがある」と表現されているわけですから、瘢痕癌は「かなり高率」ということはありませんが、必ずしも珍しい皮膚癌とも言えません。
ご心配ならば、皮膚科専門医や形成外科専門医におかかりになって、一度診察をして頂ければよろしいでしょう。
Q51
相談者:ゆうゆ 年齢:40代後半 性別:女性

40年以上前(3歳のころです)になりますが、熱湯の入ったバケツの中に尻もちをついてはまり腰から下に火傷をおいました。当時、ケロイドは腰の部分と、足は付け根から足首までの後面にあり、腰より足の方がひどく特に両足の膝の後面は火傷の状態も深くひきつれた状態になっていました。
その時にどのような治療で何の薬を使っていたのかは記憶にありません。
現在では、腰の部分はケロイドも肌の色と変わりなく、成長して足の方は大腿部の中間より、ふくらはぎの中間くらいまでの後面にケロイドが残っています。
腰に比べて足のケロイドは赤い部分もあり、膝の後面はひきつれた感じはあります。
当初は膝を曲げることも困難でしたが、4歳で幼稚園に入園する際には改善されていたように思います。幼稚園の2年間はケロイドの部分には常に包帯をまいていました。小学校に入ってからは一切何もしていません。
10歳の時に皮膚移植で権威の先生(お名前はわかりません)に受診しました。夏休みを利用して手術することになり石膏製のギプスを作ったりと準備を進めていましたが、目前で祖母が心筋梗塞で倒れ、手術のお話は頓挫し、結局なにもせず、現在に至っています。
高校時代は陸上競技で全国大会に出るくらい走ることもできました。日常生活でも今日まで何の支障もありません。
20歳のころにアトピー性皮膚炎の悪化で病院に通っていた時に将来皮膚がんになるのではないかということを皮膚科の先生に相談し、火傷の傷痕もみていただきました。植皮したほうがよいかと尋ねると、ケロイドの範囲が広いため、移植する自分の皮膚(例えば太ももの皮膚など)がたくさんいるので、そちらの傷の方が大変になるのでしない方がよいといわれました。その先生が何かの時はみてくださるということで皮膚がんの不安も解消したのですが、その先生も数年前に亡くなられ、以来一度もどこにも受診していません。
やはり、皮膚がんになるのではないか・・ということが心配です。やはり定期的に診察を受けた方がいいのでしょうか?その際は何科を受診すればいいですか?
また、日常生活で気をつけることがあれば教えてください。近年、紫外線のことをよく言われますが、高校時代などは、紫外線で真っ黒になって陸上をしていたことなども気になりますが、そのようなことは影響しますか?植皮をした方がよいのかなども教えてください。

A51
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
メールから読み取る限り厳密には「ケロイド」ではなく、熱傷後肥厚性瘢痕です。
「膝の後面」に「ひきつれた感じ」があるので、「10歳の時に」「皮膚移植」が計画されたのでしょうが、「高校時代は陸上競技で全国大会に出るくらい走ることもでき」たうえ、
「日常生活でも今日まで何の支障も」ないのですから、拘縮解除の手術は必要なさそうです。
ご心配なさっているのが「皮膚がんになるのではないか」ということですが、熱傷瘢痕から生じる瘢痕癌は、受傷時に深い熱傷潰瘍になって治癒に時間がかかったり、治癒後の瘢痕が繰り返し潰瘍化したりする症例に稀に発症するもので、ご相談頂いた状態ならば、瘢痕癌が発症する可能性は極めて低いと考えます。
また紫外線は細胞のDNAを損傷させ皮膚癌の原因になりうるものですが、それは全ての露出した肌について言えることで、いくら熱傷瘢痕といえど「高校時代」に「紫外線で真っ黒になって」いたことまでを気になさる必要はないでしょう。
整容的な意味で瘢痕切除および植皮手術を検討なさることはよいでしょうが、瘢痕癌を心配して手術までを検討するとすれば考え過ぎとも言えるかもしれません。
気になるならば、形成外科専門医のいる形成外科で、1年に1度程度、定期的に経過を診て貰うと良いでしょう。
Q52
相談者:K 年齢:30代後半 性別:女性

2日前にストーブの前で20分ほどウトウトしてしまい、寝ている間に近づきすぎていたのか足首近くの脛部分に低温火傷をしてしまいました。
目が覚めた時は脛が赤くなってヒリヒリしているだけで大したことないと思い、シャワーを浴びた後、濡れタオルで冷やしながらそのまま寝てしまったら、翌朝激痛で水ぶくれが3つできていました。
GWの為、自宅でワセリンとラップで処置しつつ、湿潤療法を行っている病院を探し、今朝、診察を受けたいと申し出ましたが「湿潤療法は毎日処置が必要だけど2日後からまた連休に入ってしまって処置できなくなるので他の外科に行ってくれ」と言われ、他の病院も遠かったり連休などでやっていないので仕方なくこのまま自宅で治療することにしました。
けれど、水ぶくれを破った方がいいのか破らないほうがいいのかわからず、結局破る勇気もなくそのままにしています。
ちなみにワセリンとラップで水ぶくれの周囲1?程度ほんのり赤みがある以外は、皮膚の赤みはなくなりました。痛みも当初より和らいできた感じがします。
薬局でプラスモイストを探しましたがなかったので、同じようなものということでハイドロウェットという医療パッドを購入し、昨日からワセリンとラップのかわりに使っています。
水ぶくれ部分は、特に触ったりしなければズキズキ痛む事もありません。水ぶくれの色は薄黄色です。
大きさも高さも全然かわらないのですが、このまま水ぶくれを破らずにプラスモイストなどの医療パッドだけ貼っていれば治るのでしょうか?
また、だいたいどのくらいで治るのか教えて下さい。

A52
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
ラップ療法のラップとは創面を覆って浸出液を創面に保って湿潤環境におく、すなわち創を閉鎖しておくということで、食品用ラップ材を使うという意味ではありません。
つまり「水ぶくれ」を「破らない」でおけば、最も優れたラップ療法、湿潤療法の状態であると言えます。
また湿潤療法は一般的に、感染している創の場合に感染を重症化する可能性があるのと、
浸出液が多すぎて漏出すると創周囲の正常な皮膚がカブレてしまうため、毎日、創を観察しますが、必ずしも「毎日処置が必要」なわけではありません。
したがって熱傷創を湿潤療法で治療することはそれほど困難なことではないのですが、十分な理解の無いまま自宅で自己ケアなさるのはお勧めできません。
可能ならば直ぐに形成外科か皮膚科を受診して、連休中の対処法を具体的に指示して貰って下さい。
どうしても直ぐに受診出来ないなら、出来る限り水疱(水ぶくれ)を破らない様にして連休明けに可及的速やかに受診しましょう。
もし水疱が破れてしまった場合は、薬局でハイドロコロイド素材を使った創被覆材を求めて、創面に貼って下さい。通常ならば2週間以内に上皮化するはずです。
Q53
相談者:ガブリエラ 年齢:10代前半 性別:女性

両手を化学実験時の爆発(塩素酸カリウムと赤リン)で火傷を負ったため、病院にて植皮手術を受けました。
手術から半年たち、植皮をしていない箇所の皮膚の痛み、繰り返す切り傷、突っ張り、関節が伸びないことから、追加手術が必要と言われました。
手術は夏休みまでの回復の経過をみて、内容等を決めるそうです。
現在は、切り傷には「紫うん膏」を、他の部分にはヒルドイドソフト軟膏を塗り、ラップをして保護しております。
先生方は親身になってくださいますが、外科手術以外の方法を希望したいと考え、セカンドオピニオン外来を考えております。ひと月前には「注射による治療」の可能性もおっしゃっていました。

A53
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
手の熱傷後瘢痕は、見た目だけでなく、つまむ、握るなどの手指の機能障害の改善までを考えて治療方針を決定する必要があります。
「皮膚の痛み、繰り返す切り傷、突っ張り」などだけでなく「関節が伸びない」状態ならば、植皮手術は必要でしょう。

肥厚性瘢痕と瘢痕拘縮を放置すると、手指の機能面の不便だけでなく、乾燥しがちな部位のため、長い年月を経てもあかぎれの様に皮膚が割れる症状を繰り返すことにもなるでしょうし、瘢痕拘縮が高度になると関節の脱臼が起きることすらあります。

見た目と機能の改善のためには広い範囲をまとめて全層植皮するとよいでしょうが、採皮する部位にも傷跡が残るわけですから、植皮面積を小さくするため関節部だけの植皮に留めておく場合もあります。

十分に納得して治療を受けるためにセカンドオピニオンを求める姿勢も大切ですが、まずは担当医に何のためにどんな治療が必要なのか、他の選択肢はないのかなど患者さんご自身とご家族の不安を伝え、疑問点を質しては如何でしょう。

ステロイドテープやステロイド注射、軟膏療法などで瘢痕が軟らかくなるようなら、拘縮の程度にもよりますが、リハビリを中心にして、手術は必ずしも必要ではなくなるかもしれません。

「回復の経過を」しっかりと観て、担当医とよく話し合って治療方針を決定して下さい。
Q54
相談者:ほたて 年齢:50代前半 性別:女性

2ヶ月前にガスコンロの火で、鎖骨、右肩から腕の内側の関節あたりまで2度の火傷をし、通院中です。
現在は手のむくみ、水ぶくれはなくなり鎖骨はヒルロイド、肩は、カデックス、腕はゲーベンを毎日病院でふき取り塗りなおしてからガーゼをつけてもらい、夕方自分で{痛みと左手の為綺麗にふき取れないのですが}ふきとり洗い流しクリームをぬり、モイスキンパッドでおおっています。ケロイド予防ににリザベンを服用しています。
最近ひきつりを感じ腕が真上まで上がらない事に不安を感じております。
主治医の先生は出来る範囲でいいですとの事ですが、自分で綺麗にクリームをふき取れない事が治癒を遅らせているのではないか?形成外科を受診したほうがよいのか?なやんでいます。主治医の先生は信頼していますが、どうかアドバイスをお願いします。

A54
回答者:脇坂長興(創傷治癒センター理事)
診察をしなければ、具体的なアドバイスは出来ませんが、ゲーベンクリームを毎日2回「ふきとり洗い流し」ている処置は、「主治医」が熱傷創を診て判断なさっているのでしょうが、必ずしも必要のない処置かもしれません。

なるべく早い時期に形成外科で相談することをお勧めします。
他院でセカンドオピニオンを求めるのは、「主治医を信頼して」いるかどうかとは、全く次元の違う話で、専門医にセカンドオピニオンを求めたいと主治医に相談しても良い位です。
また、セカンドオピニオンを求める以前に、主治医に治療の手技を指導して貰うだけでなく、
「不安」を持っていることを訴えて現在なさっている治療の意義と必要性を説明して貰っても良いでしょう。
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