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創傷治癒よくある質問

  1. 子どものけが(転んだ・ぶつかった・切ったなど)
Q311 相談者 ニックネーム:ハラペコ 患者様(相談対象者) 年齢:10代前半 性別:女性

11歳の長女の顔に3歳の時に硝子で切って縫合した傷跡があります。
最近になって、ちょっと目立って気になるようになってきました。
縫合痕を目立たなくする治療はあるのでしょうか?

A311 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
「ちょっと目立って気になるようになって」という記載だけでは、瘢痕のどういう点が気になるのか判断ができません。

「縫合痕を目立たなくする」ために、瘢痕の一般的な治療だけでも、圧迫、保湿、外用薬、内服薬、注射、レーザー、瘢痕形成術、中性子線など瘢痕の状態によってさまざまな方法がありますし、それらを複数組み合わせれば無限の選択肢があります。

瘢痕の治療は瘢痕の状態を見極めて、患者さんの希望に沿うように、患者さんと主治医が話し合いながら治療方針を決定するものです。

複数の形成外科を受診して、勧められる治療法をすべて理解し、この先生なら信頼できるとお感じになった医師を主治医として、患者さんご本人とご家族、医師、全員が十分納得できる治療をお選びになってください。
Q312 相談者 ニックネーム:mm 患者様(相談対象者) 年齢:10歳未満 性別:女性

つい先日二歳になる娘が公園の滑り台の一番上から足を踏み外し、顔から落ちてしまいました。
公園は土の上に砂があるような地面で、鼻の下を横直線に3cm程ばっくり切ってしまい、その足で外科へ連れて行きました。やはり切れてはいるようなのですが、傷口に沢山土や砂が入っているようで、切れて開いてしまった部分もよく見えないようでお医者様はまず水?か消毒液で傷を洗い流して消毒して下さいましたがやはり砂などが取りきれないようで、このまま縫うと土や砂など茶色くなったまま縫って残ってしまうから現段階では縫えないとの事でした。化膿止めのお薬をもらい、次にいついつ見せに来てくださいなどや、今後の説明も全くされず、とにかくお風呂で良く洗って。とだけ言われ返されてしまいました。
良く洗うと言っても私は素人ですし、その間にもバイ菌が入ったり化膿してしまわないか、縫う前に変な風に傷が閉じてしまわないか、心配でなりません。
早急に違う外科か、形成に連れて行った方が良いのでしょうか?

A312 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
創内に「土や砂」などの異物が存在する場合、まず流水で洗い流すことを第一に考えてください。
外傷性刺青を防ぐためには、麻酔をかけてでも創の洗浄を試みるべきです。
直ちに形成外科を受診してください。
なお創が閉鎖していない状態でも、石鹸で洗っていただいて構いません。
Q313 相談者 ニックネーム:姫のママ 患者様(相談対象者) 年齢:10歳未満 性別:女性

今年の5月に7か月になる娘が抱っこひもから道路に落ちてしまい、小鼻を5ミリくらい深く切って(軟骨まで)しまいました。
すぐに形成外科を受診し、「傷跡を残りにくくしてあげたい」とテープでの処置をしてもらいました。
4日後病院でテープを剥がしてみると小鼻と鼻の穴の上のほうの皮膚が少しずれて段差ができていました。
先生には、「目立つかどうかは成長してみないとわからない」と言われました。
また「子供のうちに治しても成長過程でどうなるかわからないし、なるべく皮膚に負担をかけないようにして大人になって本人が気にするようならその時治せばいい」と言われました。
私は皮膚のことはわからないのですが、今の段階でもうずれて段差ができているので早いうちに治してあげることはできないのでしょうか。
鼻という顔の中心でとても目立つところなので大きくなってコンプレックスを持つ前に治してあげたいのですが・・・

A313 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
「7か月」くらいの乳児が「抱っこひもから道路に落ちて」受傷した様な場合は、「深く切って(軟骨まで)」「4日後」に「小鼻と鼻の穴の上のほうの皮膚が少しずれて段差ができて」いても、
軟骨の断裂が起きていることは極めて少なく、ほとんどの場合表皮の段差だけに済んでいるものです。

そうであるならば、時間の経過を待っていただければ、瘢痕と「ずれ」は成長とともに目立たなくなる可能性もあります。
小鼻の皮膚側から鼻の穴の粘膜面まで貫通して鼻の穴自体の変形が残っているならば、
「段差」は解消されないかもしれませんが、その場合でも「目立つかどうかは成長してみないと」わかりません。

また、簡単な矯正具を使用した方がよい場合もありますが、どの時点でどのように矯正するかは、じっくり検討する必要があります。

まだ受傷後2カ月程度ですから、今後の経過を診たうえで方針を決定することになるので、定期的に形成外科を受診して相談してください。

診察をしなければ具体的なアドバイスが出来ないので、不安が募るようなら、セカンドオピニオンとして複数の形成外科医の意見をお求めになってもよいでしょう。
Q314 相談者 ニックネーム:ゆうのす500 患者様(相談対象者) 年齢:10歳未満 性別:男性

今4歳8ヶ月の息子のことです。1歳半くらいの時に室内で転んでテーブルに口をぶつけ、下唇に上の歯がささるケガをしてしまいました。当初は血がたくさん出たので親も慌てて救急病院に連れて行きましたが、日曜日だったため当直医は外科医でした。
診察の頃には出血も止まっていたので、先生は「消毒をしておきます。小児なので縫うのは無理ですね。しばらくは腫れが残るかもしれませんね。」歯茎からも出血していたので、「歯が心配なら明日にでも歯医者の診察を受けてください」と言うことでした。このとき傷口の腫れはそのうち引いて行くものだと思っていました。
しかし、それから3年が過ぎ、息子の下唇は今でもパチンコ玉大の膨らみが残っています。また、そのせいかキズ側の唇の下にいつも力が入っているようで、歯ブラシを使うのにもちょっと苦労してしまう状況です。
このままにしていて、唇の傷跡は成長するに従い徐々に目立たなくなるものなんでしょうか? 今後、この傷跡が原因で口が曲がったりしてこないか心配です。
今からでも一度形成外科等の診察を受けて何かしらの治療を受けた方がよいのでしょうか?

A314 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
受傷後3年を経過しているにもかかわらず、「今でもパチンコ玉大の膨らみが残って」いるということですから、放置して徐々に軟らかくなるとしても今後さらに数年の経過が必要と考えます。

もちろん特に治療をしなくとも、「今後、この傷跡が原因で口が曲がったり」することはありませんが、少しでも早く柔らかくしようということならば、1日1~2回程度、親指と人差し指で皮下のシコリを挟んでゆっくりと押しつぶすようにマッサージをしてください。
一旦軟らかくなっても、翌日には再度硬くなっているはずですが、軟らかくなる前に急いで力を加えると痛むこともあるので、4歳8カ月のお子さんが嫌がらない程度に時間と期間をかけて少しずつ変化があればよいという程度の気持ちの余裕が必要です。

「キズ側の唇の下にいつも力が入っているよう」なことは無いはずですが、「歯ブラシを使うのにもちょっと苦労してしまう状況」で生活に支障があるならば、シコリにステロイド剤を注射したり(小児にはお勧めできません)、手術でシコリ部分を切除したりすることも可能です。
まだ「4歳8カ月」ということなので、すぐに痛みを伴う治療をすることはお勧めしませんが、直ちに治療をするということでなくともいつでも治療はできるんだとご本人とご家族が認識しておくことは、精神衛生上も大切なことですから「一度形成外科」「の診察を受け」て相談してみるとよいでしょう。
Q315 相談者 ニックネーム:まあさん 患者様(相談対象者) 年齢:10歳未満 性別:女性

一歳半の娘が、一カ月前に網戸ごと外に落ちてしまい、砂利に顔面をぶつけてしまいました。鼻の下に1?程の切り傷ができてしまいました。
すぐに、整形外科受診すると、消毒しそのまま様子を見る事になり終了しました。一度は、茶色い紙テープの様なものを貼りましたが、すぐに剥がれてしまったので何も貼らない事にしました。
1カ月立ち、傷が開いたままくっついた感じでうっすら赤く盛り上がっているので、皮膚科を受診しました。すると、これから1カ月、ステリーテープを貼り続ける様に言われ、朝・晩取り替える様にとの事です。
病院によって方針が違うので、テープを貼っておいた方がいいのか、そのままでいいのか分かりません。傷がなくなるとは思っていませんが、目立たなくなってほしいと願うばかりです。
調べてみると、テープを貼った方がいい、ヒルドイドを塗った方がいい等、いろいろな意見があり分かりません。

A315 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
「茶色い紙テープの様なもの」はスキントーンテープといって、まさに紙テープなのですが、瘢痕と周囲の皮膚の動きを抑えるため、傷の盛り上がりを抑えるため、日焼けを防ぐために、テープかぶれがおきない限り、3~6ヵ月間瘢痕に貼り続けます。
剥がれたり、汚くなったりすれば、貼り直してください。
「ステリーテープ」(ステリストリップのことでしょうか)も、引っ張る力が瘢痕にかからないように瘢痕と周囲の皮膚の動きを抑えるために貼るように指示されたものでしょう。
どうしてもテープを嫌がるようなら、色素沈着予防のため、紫外線避けの化粧品を塗っておいてください。
おそらく、乾燥しすぎたり、引き攣れたり、痒みがあったりする瘢痕ではないはずですから、「ヒルドイド」(軟膏、クリーム、ローション)はお使いいただく必要はありませ
ん。

娘さんの顔のことですし御心配でしょう、親としてのお気持ちお察しいたします。多少厳しい言葉になるかもしれませんが、今後のためにも、ぜひ心得ておいていただきたいことがあります。
病院で処置をしてもらったり、薬を処方してもらったりした時は、その処置の意義、薬の必要性(何のための薬なのか)を担当医や看護師にお尋ねになってください。
ただ医師の指示通りにすればよいというのは、算数の答えを聞いて回答までの解き方を知らないままにしておくようなもので、自身で再確認(見直し)が出来ないため、別な答えを見た時に不安になって右往左往してしまうのです。
症状が軽快しても薬が無くなるまで内服を続けるのか、対象者がお子さんならば処置を嫌がっても継続すべきなのか、処置は創や症状がどうなるまで続けるのか、等々、具体的に尋ねるべきことは多々あるはずです。
実際には、起こりうることを全て想定して質問することは無理ですから、定期的に経過を診てもらい適時指示を仰いだり、疑問が生じるたびに億劫がらずに受診して質問してください。
様々な理由で何度も受診することが難しく、インターネットで調べたり、メール相談なさったりするということは重々承知しておりますが、具体的なアドバイスは診察をしなければ出来ないことも多いのです。
不安な気持ちを伝えるれば、担当医も、理解しやすい言葉で説明してくれるはずです。
良好な治療経過をお祈りいたします。
Q316 相談者 ニックネーム:nana 患者様(相談対象者) 年齢:10歳未満 性別:男性

1歳3ヶ月の息子が額をくの字に2センチ切りました。休日でしたので総合病院に行き、傷が深いとのことで3針縫いました。抜糸までの間、毎日ザルコニン液で消毒とゲンタシン軟膏をつけました。
額ですし、傷が残らないようになんとかならないものかと思い、縫った直後同病院の形成外科も受診しましたが、男の子だから傷の一つや二つとあまり相談にのってもらえず、抜糸後は3Mのマイクロポアテープを貼っておいてください、剥がれたらつけ直してと一ヶ月後に再度受診してくださいと言われました。
親として怪我をさせてしまい、なんとか傷が残らないようにできないか、今必要なことがあるのではないかと思い、インターネットでも色々調べましたが答えが出ず、日頃通っている皮膚科に行ってみました。
そして皮膚科の先生からは怪我をしてから2週間が大切で、保湿が必要だったと言われ、今からでも軟プロスタンディン軟膏0.003%とビーソフテンクリーム0.3%の混合軟膏で保湿してみましょうと軟膏を処方してくれました。
また、3Mのマイクロポアテープはまっすぐなメスで切った傷に対しては効果があるが、くの字に切った傷には効果がなく、赤ちゃんの皮膚に対しては強すぎると言われました。
息子も傷が治ってきて痒いのか、すぐに額の絆創膏を剥がそうとします。
マイクロポアはかなり粘着力があるので、剥がす際に額の皮が向けて赤くなってしまいます。
今はまだ怪我から1ヶ月たっていないのですが、今後どちらの先生を信じ、どのように処置したら良いのか、とても悩んでいます。
半年から1年は陽にあてないように注意してくださいと言われました。

A316 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
「3Mのマイクロポアテープ」は、瘢痕が幅広になる方向に外力がかからない様に周囲の皮膚を寄せ、瘢痕が盛り上がるのを防ぎ、紫外線を遮るために、一般的に、最も肥厚性瘢痕がおきやすい受傷後6ヵ月まで貼っておくものです。

お風呂に入った際もわざわざ剥がす必要はないので、多少見た目が悪くても、一度貼ったら汚くなって周囲から剥がれてくるまで貼りっぱなしにしておいてください。

「マイクロポアはかなり粘着力があるので」、糊が溶けてベタっとくっついてしまえばテープの存在すら忘れてしまうものです。

「剥がす際に」「赤くなって」しまううえ、「1歳3ヶ月」の「息子」さんが「額の絆創膏を剥がそうと」するならば、多少なりとも痒みや違和感があると考えられますが、おそらく「傷が治ってきて痒いの」ではなく、貼ったり剥がしたりを繰り返したため角質が薄くなっているための症状でしょうから、「3Mのマイクロポアテープ」は遮光目的の意味合いが最も大きいと割り切って、一度テープの使用を中止して、紫外線予防のクリームや化粧品にしたほうが良いでしょう。

既に瘢痕になっている状態なので、「皮膚科の先生」がお勧めになった「プロスタンディン軟膏0.003%とビーソフテンクリーム0.3%の混合軟膏」は、創の湿潤治療のためでなく、乾燥と外的刺激から瘢痕を守り保湿しておくための対策と考えられます。

瘢痕の一般的な経過と治療の意味を十分に理解してからでなければ、「インターネット」で「色々調べ」ても、右往左往するだけです。

結論から言えば、「形成外科」の担当医の、「抜糸後は3Mのマイクロポアテープを貼っておいてください、剥がれたらつけ直して」という言葉が最も正しいアドバイスということになります。(決して、剥がしてつけ直してではありません)。

「一ヶ月後に再度受診してください」という言葉は、1ヵ月後でなければ受診してはいけないといことではなく、瘢痕の状態によってケアの詳細は異なったりするものだから、少なくとも1ヵ月後には必ず見せてくださいという意味なので、「男の子だから傷の一つや二つ」という言葉も「あまり相談にのってもらえ」なかったのではなく、外傷後の瘢痕は全く無くなることはないが、特別なケアをしなくとも、時間の経過と共にほとんど目立たなくなることも少なくないのだから焦らないようにという内容だったと考えられます。

医師の言葉は何気なく聞こえる一言も、しっかり根拠に基づいたアドバイスであることも少なくありません。
今後も不安を持たずに治療するため、治療法や対処法を指示してもらうときは、何をすれば良いかだけでなく、何のためにいつまでそれを継続するのか、どんな問題が起こり得るのか、何か問題があったらどう対処すべきかまで確認するようにしてください。

また「今後どちらの先生を信じ、どのように処置したら良いのか、とても悩ん」だならば、
遠慮することなく、アドバイスをしてくれた医師に不安な気持ちを伝え、そのアドバイスの真の意味を再度説明して貰いましょう。

アドバイスの根拠がはっきりすれば、アドバイスを正しく理解することが可能になり、不安は軽減するものです。
Q317 相談者 ニックネーム:ひこうき 患者様(相談対象者) 年齢:10歳未満 性別:男性

現在1歳半の息子の額の傷跡について教えていただきたくメールいたしました。今年の2月初旬抱っこをして歩いていた際、バランスを崩し、子どもが頭から転倒しました。落下場所が側溝の鉄板だっため、額を2か所パックリ切ってしましました。外科にて縫合していただきました。
2か所ともまだ赤く線になったままです。治療していただいた病院の先生からは、赤みもなくなって、目をこらさないと分からなくなりますよ。テープは3カ月もしていれば十分ですよ。とおっしゃっていただき、安心していたのですが、いまだに、赤みはとれません。さわると、少し凸があります。テープはしていますが、まだしておいた方がいいものなのか。最近、とても心配で、いろいろ調べていたら、形成外科で診てもらった方がいいのではと思うようになりました。
そこで、地元の病院を調べていると、いくつかあり、国立病院、市民病院、個人クリニックがヒットしました。わたしとしては、どこがいいのか全くわからないので、全部の病院を回ろうかなとも思っています。よい病院(こういった傷跡の治療に関して)を選ぶポイント、何を聞くべきか?治療方法など。
まだ1歳の子どもの顔に大きな傷があることにとても胸を痛めています。どうか、アドバイスをお願いします。

A317 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
受傷後「3カ月」ならば、「まだ赤く線になったまま」でもおかしくない時期です。
「テープ」は外しても差し支えありませんが、お子さんが嫌がらないようならば、これから紫外線が強くなる時期でもあるので、受傷後6カ月を経過するまで貼っておいては如何でしょう。
形成外科でも瘢痕の治療は特に何もせず長期にわたって経過を診るだけのことも少なくないので、お掛かりになるならば、ご近所の通い易い病院をお選びになることをお勧めします。
お母様が「胸を痛めて」おられるのは十分に理解しますが、顔に傷痕ひとつなく育つ男の子はいないと割り切って、今後も心配なことはいつでも相談できる、お母様が話し易い医師を選ぶことも大切です。
Q318 相談者 ニックネーム:ペコ 患者様(相談対象者) 年齢:10歳未満 性別:女性

2歳になったばかりの娘がいるのですが、先月イスから落ちた拍子に、テーブルの角で左目のななめ上を切ってしまい、傷口が深いと思ったので慌てて救急病院につれて行き処置をしてもらいました。(傷の長さは7~8ミリぐらいです。)針で縫うのかと思いましたが、先生は縫合はせず、傷口を指で寄せながらダーマボンドという接着剤でくっつけてくれました。
今、1ヶ月が経ちますが、傷口はまだ赤みが残っており、今後もこのまま赤く残ってしまうのではと思うと、不安で仕方ありません。この赤みは、徐々に自然な肌色に戻っていくのでしょうか。それとも、今後もずっとこんな状態で残ってしまうのでしょうか。
ダーマボンドというものがどのようなものなのかよく分からないため、質問させていただきました。

A318 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
「ダーマボンド」は表皮の切創を伸びない薄い膜で覆い閉鎖する接着剤で、創周囲の肌の緊張により開いて皮下組織が露出してしまうような創には使えません。

受傷部が「左目のななめ上」ならば、「傷口を指で寄せ」るだけでほぼ一本の線の様に創を閉鎖できたはずですから、創の開きを防ぎ湿潤環境で治癒させる目的で「縫合はせず」「ダーマボンドという接着剤でくっつけてくれた」処置は正しい判断だったと考えます。

まだ受傷後「1ヵ月」しか経っていないのですから「傷口はまだ赤みが残って」いる時期で、一般的に「今後も」受傷から3ヶ月までは赤みが続き瘢痕がやや硬くなる傾向があり
ますが、それ以降は徐々に赤みが減り柔らかくなっていくので心配はありません。

ご心配ならば、処置をしてくださった病院でも他の医療機関でも構わないので、形成外科を定期的に受診して瘢痕の経過を診て貰うとよいでしょう。
Q319 相談者 ニックネーム:ももち 患者様(相談対象者) 年齢:10歳未満 性別:男性

2歳の子供のことで相談いたします。2ヶ月ほど前に、椅子から落ち、窓枠の金属の部分でおでこを打ちました。左眉の1.5センチほど上が横方向・少し斜めに2センチほどパックリと切れてしまいました。すぐに総合病院の小児外科に行き、病院では、「傷は少し深く、骨膜のところまでいっている」と言われ、消毒後1針縫ってもらい、5日後に抜糸をしました。
現在、傷跡はまだ少し赤みがある状態ですが、2ミリ幅で傷跡がへこんでいて、おでこなので、表情が変わるたびに傷跡がさらに目立ち、どうしても気になります。
3週間ほど前に、個人のクリニック(形成外科)を受診しましたが、顔の傷は結構目立たなくなるから、このまま様子を見たほうがいいと言われ、紫外線予防にと3Mの茶色のテープをもらい、現在も毎日貼っています。
1週間ほど前には、近くの皮膚科にも行きましたが、「最初の治療ですべて決まるから今更どうしようもない。男の子だから修正手術も必要ないのでは?」と言われ、さらに落ち込んでいます。
今後、傷跡のへこみが目立たなくなる可能性は、まだあるのでしょうか?また、修正手術をする場合、時期としてはいつ頃がいいのでしょうか?
本人は、まだよく分かっていないので、毎日テープを貼るのを嫌がります。
私の不注意で怪我をさせてしまい、その傷を見るたびに悲しくなり、自分を責める日々が続いています。物心がつくまでに、どうにか少しでも傷が目立たなくなればと思っています。

A319 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
外傷後の瘢痕は、目立たなくなるまでの経過途中で瘢痕が幅広くなったり、赤みが出たり、盛り上がったり、再度盛り上がりが小さくなったり、引き攣れを起こしたりします。
「個人のクリニック(形成外科)」の担当医の言う通り「顔の傷は結構目立たなくなる」ものなので、受傷後「2カ月ほど」ならば「紫外線予防」だけで「様子を見たほうがいい」時期です。

「3Mの茶色のテープ」は毎日貼り替える必要はないので、周辺から剥がれてきて汚らしく見えてきたら、お風呂に入った際に良く濡らして肌を傷めない様に剥がして、翌朝まで肌を休めたうえで再度貼付するとよいでしょう。どうしても「毎日テープを貼るのを嫌が」るならば、受傷後2ヶ月を経過しているのですから、テープを中止して日焼け止めクリームなどに変えていただいても構いません。

瘢痕は受傷後6ヶ月までに目立たなくなり、「傷跡のへこみ」が完全になくなることは無くとも、それ以降も徐々に目立たなくなります。
成長したお子さんご本人が瘢痕を気にするようならば、いずれ局所麻酔の手術で瘢痕の修正も可能なので、今は焦らずに経過をみてください。

以降は、治療とは直接の関係のない私見なので、お読みいただいてもそうでなくても構いません。
2歳のお子さんの顔の傷ということですから、親が心配するというのも十分に理解できます。
しかし、2歳前後の男児が全くケガをせずに育つということは、ほとんど考えられませんので、子供のケガのたびに「自分を責める日々が続いて」などと言っていては親の身がもち
ません。
ケガをしちゃったものはしょうがないと考えて、形成外科、皮膚科の先生の言うとおり受傷後2ヶ月の時期に出来ることは紫外線予防程度なのですから、焦らずに経過をみても良いでしょう。
形成外科で言われた通り「顔の傷は結構目立たなく」なります。
皮膚科の先生の言葉も「今更どうしようもない」のではなく、今は積極的に何かをする時期ではないので特に何もせず経過をみておきましょうということではないでしょうか。

繰り返しますが、小児期のケガの跡が全くないまま成人する人なんていないと思います。
むしろ、自身の傷跡を気にすることで、他人の心の痛みを感じ取れるように育ってくれると前向きに考えては如何でしょう。
また「物心がつくまでに」と言っても、2歳というのは既に、一度でも痛い事をされてしまえば白衣が怖いという認識を持つ年齢で、その後の治療に差しさわりがあります。
そのうえ、2歳~8歳くらいまでの間に瘢痕形成術をして傷跡を『より目立たなく』したとしても、物心がついた頃にもまだ『より目立たない傷跡』が残っているわけですから、元の傷跡を覚えていない本人が成長後に『より目立たない傷跡』を気にしてしまうならば、『元の傷跡よりも目立たなくなったのだから受け入れよう』という理屈は成り立ちません。

傷跡の瘢痕形成術を検討するとしても、ご本人が気にするようになってからでも遅くはないので、今は形成外科で定期的に経過を診ていただければ良いでしょう。
Q320 相談者 ニックネーム:のあ 患者様(相談対象者) 年齢:10歳未満 性別:女性

子供がすべって転んで顔の頬のあたりを強打してものすごく腫れました。整形外科に行ったのですが管轄外といわれ、診てもらえませんでした。
それから、一週間ぐらいでだいぶ腫れもひいてきて青くなっていたのもだいぶ消えてきたので安心していたのですが、笑った時にえくぼのようにへっこんでいることに気がつきました。(ちなみにまだ少し青いです。へっこむ辺りのみ)
これは骨が陥没しているということでしょうか。すぐにでも病院にいったほうがいいのでしょうか。

A320 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
診察をしていないので具体的なアドバイスは出来ませんが、おそらく真皮層の線維の断裂か、頬の筋肉の損傷があるのでしょう。
「笑った時にえくぼのようにへっこんでいる」のは、皮下出血後の表皮と皮下組織の癒着の可能性もあります。
時期をみてマッサージをするだけで改善されることもあるので、直ちに治療をしないとしてもまず形成外科を受診しておくと良いでしょう。
仮に骨にヒビはあっても「陥没している」ことは無いでしょうし、骨の治療は必要ありません。

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