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創傷治癒よくある質問

  1. 火傷
Q41 相談者 ニックネーム:ABC 患者様(相談対象者) 年齢:40代後半 性別:男性

45年前の火傷によるひきつりについて。
生後二週間で掘り炬燵の中に落ち、左頬の殆どを火傷しました。
その後6歳か7歳頃に二度の皮膚移植手術を受け、移植した皮膚は日焼けのせいか茶色っぽく変色し、周囲に比べると多少固く凹凸もありますが、完全に定着しております。
ただ成長期だったためか、元の皮膚に比べると移植した皮膚はあまり成長しなかったようで、目じりと口角が移植した皮膚に引っ張られている状態です。(目が下がり口角が上がった状態)
慣れもあるかも知れませんが、強ばるなどはなく生活する上で支障はないのですが、このひきつりによる見た目がどうしても気になっております。

そこでご相談なのですが、
1、火傷に起因する手術の結果とは言え、術後40年経っており且つ見た目の修正(目や口角の修正)を目的とする場合は、健康保険診療の対象外になるのでしょうか。
2、仮に保険診療内だとするとどういった施術があるのでしょうか。
3、保険適用の場合とそうでない場合、それぞれの大まかな費用はどれくらいでしょうか。
4、皮膚移植の際にケロイド体質と診断されていますが、何らかの影響はありますか。

A41 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
まず、現状から且つてのケロイド体質との診断は、忘れていただいて構わないと考えます。
保険診療になるかどうかは、厳密には、整容目的の治療は自費、機能面の回復治療なら保険適応となりますが、主治医の判断に依るところも小さくありません。
外眼角と口角の引き攣れの度合いと向きを診て、瘢痕形成術、Z形成術、皮弁形成術、植皮術の適応を検討することになります。
もちろん御本人の希望も、治療法を決定するための大きな要素です。
形成外科を受診してください。
治療法を決定・施術する前に、セカンドオピニオンも求めてみた方が良いでしょう。
Q42 相談者 ニックネーム:無記入 患者様(相談対象者) 年齢:30代後半 性別:女性

幼いころ顔にやけどをしました。いままではあまり気にしていなかったのですが、なおるものなら、やはり手術を受けてみたいと思います。傷の大きさは、ひたいとくちびるがそれぞれ1.5センチ四方、ほおが5センチ四方ぐらいです。

A42 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
なかなかむずかしい問題です。診察してみないとわからない要素の一つは、傷の大きさ以外に、傷がどんな状態かということです。たとえば、へこんでいるか出っぱっているか、また赤いか茶色いか、また白く色が抜けているかといったようなことです。ここで推量してみますと次のような傷あとではないでしょうか。多少回りよりへこんでいて、いくぶん茶色がかっている。そしてお化粧してものりが悪いし、またそこだけでこぼこになってしまう。そういう状態の傷として場所と大きさによって治療法を分けて考えてみたいと思います。

1 ひたいの傷ならば、その程度だとおそらく切りとって縫い寄せることになると思います。ただ、あとに3~4センチくらいの長さの細い手術のあとが残ります。なるべくひたいのしわに平行な、つまり横方向の傷になるように手術すれば、多少長い傷でも目立たなくなります。

2 くちびるはそうはゆきません。これだけの大きさのものを切りとって寄せてしまうと、ゆがんでしまいます。そこで2つの方法が考えられます。1つはサンドペーパー法です。このために作られた特別の機械で、傷あととその回りにサンドペーパーをかけて平らにします。このいちばんの目的は傷あとの周辺部をならして、なんとなくぼかしてしまうわけです。もっと目立つ傷あとでしたら、皮膚の移植も試みられてよいでしょう。

3 ほおの傷は広範囲なので最も治療にてこずります。なにかやるとすれば、おそらく皮膚移植しかないでしょう。首とか胸のあたりからの皮膚を持ってくるとかなり回りとのカラーマッチもよくなります。しかし首や胸の部分に、そうとうな傷が残ることになります。おなかとか腰のように隠せる部分の皮膚が使えるといいのですが、どういうわけか回りとひどく違った色になってしまいます。そのへんのプラス、マイナスをよく検討したうえで手術の適否をきめるようにしています。
Q43 相談者 ニックネーム:クリママ 患者様(相談対象者) 年齢:50代後半 性別:女性

50年以上前の一歳の時、左顔面に火傷をおいました。
目の下、鼻のわきもありますが、鼻の下のケロイドが最もひどく残っています。いまさらですが、少しでも改善する可能性はあるのでしょうか。
人生の後半をいくらかでも人目を気にしないで過ごせれば嬉しいです。

A43 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
熱傷後の肥厚性瘢痕の治療は形成外科を受診して相談して頂くとよいでしょう。
瘢痕の状態によって圧迫、保湿剤、シリコンシート、レーザー、トラニラスト内服、ステロイド剤の外用や貼付あるいは局所注射、切除縫縮・皮弁・植皮、電子線照射、培養表皮などの治療があります。
やや厳しい表現になりますが、瘢痕は極めて目立たない状態にまで改善しても、全く無くなることはありません。
したがって、まずは複数の形成外科を受診して、治療法をいくつも提案して貰い、全ての治療法について利点・欠点も含め理解し、治療後のご自身の状態を想像できるまでに、時間をかけて情報収集なさることをお勧めします。
そのうえでご自身が、最も信頼置けるとお感じになった担当医を主治医として、再度、治療計画をおたてになって下さい。
顔の瘢痕の治療ですから、治療前にどれだけ検討しても検討し過ぎということは無いので、
お任せしても大丈夫と思える主治医を見つけ、よく相談しながら治療することが大切です。
Q44 相談者 ニックネーム:男性 患者様(相談対象者) 年齢:40代前半 性別:無記入

2歳のとき火鉢に顔を突っ込んでやけどの後遺症が残っております。
場所は鼻の左側面にやけどの後遺症があります。(大きさは5cmくらいのやけど跡が左側面の鼻にあります)場所的に困難なところでしょうか
何十年も経ってからの手術は難しいでしょうか。

A44 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
「何十年も経って」いても、治療は可能です。
診察をしなければ具体的なアドバイスは出来ませんが、植皮や培養表皮移植の適応になるかもしれませんし、レーザーや局所(小さな部分)の修正手術だけにとどめておいた方が良い場合もあります。
まずは形成外科を受診なさってください。
治療方針は必ずしも一つではありませんので、担当医の提案を十分理解したうえで納得がいかなければ、複数の形成外科で相談してみるのも良いでしょう。

是非良い結果を手に入れてほしいので、敢えて厳しい言葉を追加させて頂きます。
治療方針は医師が決めるのではなく、患者さんが決めるものです。ご相談者自身の治療結果には、担当医と共にご自身も責任を持たなくてはいけません。
ご自身がお受けになる治療は、期待し予想される結果だけでなく、術後の経過、必要なケアまで含め、じっくりと検討し、全て充分に理解、納得して決定してください。

これまでおよそ40年間お悩みになった訳ですから、治療方針決定までの暫くの期間を短くしようと、焦って、勧められるまま理解せずに治療に取りかからないよう気を付けてください。

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