傷の悩み 無料相談

創傷治癒よくある質問

  1. 海外でのけが・治療
Q11 相談者 ニックネーム:そら 患者様(相談対象者) 年齢:10歳未満 性別:女性

欧州在住です。3歳の娘が1週間前から水疱瘡にかかっています。水疱はほぼ痂皮化してきたのですが、昨日あごに出来た大きめのかさぶたが剥がれてしまい、穴があいた状況で周辺が赤く盛り上がっています。かさぶたが取れた時には、中心部分がややジュクジュクした状態でした。
その後Sudocreamというクリームを頻繁に塗って保湿をしていたのですが、すぐに取れてしまい傷の中心が乾き気味になってきてしまったため、今は取り急ぎでラップを上に張り付けその上から絆創膏を貼っています。クリームを塗る前には傷を水で洗っています。

顔の目立つ部分のため、出来るだけ傷が残らないようにしたいのですが、対応としてもっと良い方法などあれば教えて下さい。ちなみに手元には日本から持って来たヒルドイドクリーム、白色ワセリンもあります。
海外在住なので手に入るものが日本と異なりますが、調べた所ハイドロコロイド絆創膏は売っているようです。こちらの方が傷が奇麗に治りますか?

何となく痕が残ってしまいそうな雰囲気があるのですが、女の子の顔でしかも目立つ場所なので何とかしてあげたいと思っています。また、居住国の医療の性質上、専門家などにも相談しにくい状況です。
どうぞよろしくお願い致します。

A11 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
「ジュクジュクした」(皮膚欠損のある)創には、クリーム基材の外用薬は適さないので、軟膏をお使いください。
軟膏が無ければ「白色ワセリン」でも構いません。
「周辺が赤く」なっている状態が治まっていれば問題ありませんが、赤みが続いているようなら感染の可能性もあるので、医療機関を受診してください。
ご自宅での処置は、上皮化までは、「ハイドロコロイド絆創膏」なら軟膏なども必要ないので簡便です。
治癒後(上皮化後)は紫外線対策をしてください。
Q12 相談者 ニックネーム:たうぬす 患者様(相談対象者) 年齢:10歳未満 性別:女性

2歳10か月の娘のついてです。約半年前に右目の下に3センチほどのひっかき傷をつくりました。
ベッドの柱から飛び出ていたネジで引っ掻いたようです。現在海外に居住しており、そこで当座借りた家具付きアパートのことです。親としても全く恥ずかしいのですが、ネジに気が付いていませんでした。
しばらくかさぶたになっておりましたが、半年たった今でも、その傷が赤みを帯びて見えます。むしろ室内では目立ちませんが、日光のもとへ出ると、傷が赤く見えます。ケガをした当初にもっとすべきことがあったのではないかと悔やまれてなりません。この国では外出時に日焼け止めを推奨されますので、日焼け止めは塗っています。
こちらのサイトで、子どもさんの顔のケガについての質問と回答を読ませていただきました。あまり心配することではないようではありますが、実は私がケロイド体質です。娘の妊娠時にケロイドが悪化。大学病院で治療(といっても緩和させることしかできませんでしたが)を受けました。また、私の二人の弟もケロイド体質です。父方からの遺伝のようで父もケロイドがありました。それゆえ、今回質問させていただく娘に関しては、「ケロイド体質の可能性がある」ということで、乳児期のBCGを免除されています。
今回のケガはとくに盛り上がってはおらず、薄い皮が張った様子でその下がなんとなく赤く見える、といった状態です。こちらの小児科医に質問したところ「大きくなったら治る」との一点張りでした。全くの白人社会なので有色人種は診なれていないかもしれません。
家系的な体質もあるので、娘の顔の傷を見るたびに考え込んでしまいます。やはり専門医に相談すべきでしょうか。よろしくお願いいたします。

A12 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
受傷後「半年」経過していますから、ケロイドが発症することはないと考えられます。
日常的に「日焼け止め」を塗っておくだけでよいでしょう。
確かに「有色人種」の肌を診慣れていないと、必ずしも正しい判断ができない可能性があるので、ご帰国の際に形成外科を受診してご相談ください。
ケロイドは特に引き金となる外傷がなくとも発症することがあるとされています。
ご存じでしょうが、耳垂や胸骨部など発症しやすい部位があるので、気をつけてあげてください。
Q13 相談者 ニックネーム:母親 患者様(相談対象者) 年齢:無記入 性別:女性

現在、ジャカルタに住んでいる者です。2歳の娘の傷の治療でお世話になるために帰国するべきかどうか悩んでおります。

3ヶ月前に、テーブルの尖った部分で目の1センチ下を1センチほど切りました。すぐに救急病院に行きましたが、大したことはないと絆創膏を貼って帰されました。
今は傷が乾きましたが、ぴっちりと閉じることができなかったため、1ミリほどの幅のピンクの線になっています。ほんの少しだけ傷口のふちの肌色部分が盛り上がっているので、圧迫をするべきか、また、つけている薬が合っているか悩んでいます。

傷は6ヶ月で落ち着いてしまうそうなので、それより前に一度診て頂いた方が良いでしょうか、それとも、もう乾いてしまったものは経過を見守るしかないのでしょうか。女の子の顔なので、少しでも傷が消えていくことを親として願っております。

現在、使っているものは馬油で保湿後、ソルコセリルもしくはヒルドイドもしくはケロコートです。昼間は、薬を薄く塗ってからUVカットのテープで直射日光から守っています。

御質問です:
●この状態で施術をして頂いた方が良いでしょうか。
●寝る際にドクターモアスカーフィクスで圧迫をするべきでしょうか?
●乾いた傷を保護し跡を目立たなくする再生テープというものはありますか?もしありましたら、お薦めのものでしょうか 

御指南頂けましたら大変助かります。

A13 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
先ずは「御質問」に簡潔に回答します。
(1)「この状態で施術をして」も特に悪くはないが、UVカットのテープだけでも十分。
(2)「ドクターモアスカーフィクスで圧迫を」した方が、多少は良いかもしれない。
(3)「再生テープというものは」ない。

外傷受傷後の治癒過程で、組織が欠損した部分は瘢痕組織で置き換えられます。
すなわち、傷口を「ぴっちりと閉じることができなかった」場合、開いた幅の傷跡(瘢痕)が残ってしまいます。

瘢痕はいずれ白く平坦な成熟瘢痕になりますが、それまでの過程で、赤くなったり盛り上がったりします。

目立つ瘢痕あるいは幅の広い瘢痕になりやすいのは、瘢痕とその周辺皮膚に引っ張る方向の外力がかかりやすい場合なので、「目の1センチ下」ならば、特に条件の悪い部位ではないと判断されます。
したがって、現状ですべき対応は、UV対策だけでも構わないのではないでしょうか。
通常、様々な形で市販されて瘢痕に使用される傷跡ケア剤は、保湿が主たる目的なので、乾燥して痒い状態でなければ、外用剤は必要ありません。

既に上皮化しているのでソルコセリルはもちろん必要ありませんし、乾燥がなければヒルドイドも特にお使いにならなくても構いません。

ドクターモアスカーフィクスはシリコンシートで、ケロコートもシリコン膜を作るので、「傷口のふちの肌色部分が盛り上がっている」ならば多少なりとも効果を期待できます。
また、ロングパルスYAGレーザーの照射も有効と考えられます。
「2歳」のお子さんには嫌がる治療は出来ないのですから、急ぎ「帰国」なさっても、特に新しい治療が出来るとは考えられません。

時間の経過とともに瘢痕は目立たなくなるのですから、ご本人の成長を待って、瘢痕を気になさるようならば治療を検討するということでもよいのではないでしょうか。
Q14 相談者 ニックネーム:MX 患者様(相談対象者) 年齢:10歳未満 性別:男性

現在、海外在住です。
5日前、交通事故に遭い、8か月になる子供の顔に大きなけがをさせてしまいました。
横方向から、車と衝突し、子供が車外に投げ出されました。2-3m離れたところに落ちました。救急車で運ばれ形成外科の先生に縫合してもらい、抜糸は事故から、10日前後を予定しています。

顔ということもあり、将来できるだけ目立たなくしたいです。
現地の先生の判断と治療は正しいのか、今後の治療はどういったものがベストなのかアドバイスを頂ければと思います。必要であれば、日本に帰国することも考えています。

以下詳細です。
1.キズの場所 鼻の横から、頬にかけて、20針 その上を7針
何で切ったかは不明ですがおそらくガラスか地面で切ったのだろうとの事。
2.キズの深さ
骨に届くぎりぎりの所まで切れていた。
3.現在処方されている薬
Acexamico酸ネオマイシン(Ácido Acexamico-Neomicina)朝夜の2回
ムピロシン軟膏2%(Mupirocina Ungüento 2%) 昼の1回

これを抜糸するまでの2週間。その後は、Ácido Acexamico-Neomicinaを使います。
日焼けとプールは数カ月禁止といわれました。

A14 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
担当医はスペイン系あるいはメキシコ系のドクターでしょうか。
肌の色によって予想される経過が違うので、日本人の乳児の外傷の場合はカラードスキンのドクターの方が安心といえます。

また、外傷が「鼻の横から、頬にかけて」「骨に届くぎりぎりの所まで切れていた」
とすれば、顔面神経の損傷がないことを確認したのかが気にかかるところですが、受傷起点からは、強くぶつかったための割創ではないかと推測され、割創ならば主要血管や主要神経は切断されていないことも多いものです。

外傷は、抜糸後、上皮化後から、瘢痕の治療が始まるとお考えください。
治療や自己ケアは何をすればよいかを知るだけでなく、何のためにそれをするのか、何のためにそれをしなくてはいけないのか、何故それをしてはいけないのかをご両親が理解することが最も重要です。

また紫外線防止も大切ですが、お子さんの成長に合わせて、お子さんに精神的・身体的ストレスを与えないよう配慮しながら治療計画を立てる必要があるので、ご両親が担当医の言葉のニュアンスまでを理解しなくてはいけません。

受傷後6カ月を経過して、瘢痕の初期経過が落ち着いた時点で、一度、邦人の形成外科医を受診して、予測される経過、必要な自己ケア、治療の可能性などを説明して貰うことをお勧めします。
Q15 相談者 ニックネーム:usagi 患者様(相談対象者) 年齢:10歳未満 性別:無記入

2歳3カ月になる男の子の顔の傷で相談があります。現在海外在住です。
7月末にソファーから転落し、たまたま置いてあったおもちゃのピアノの角で眼の下2cmほどの場所をザックリと切ってしまいました。
すぐに夜間の救急外来につれていき、そこで粘着性の強いシールのようなものを貼って頂きました。当時私は子供の怪我のショックでパニックになっていて、流れ作業的な処置の中で医師が早口の英語で話していたことをほとんど聞き取れていなかったため、次の日に念のため日系の医療機関にかかりました。
そこで、お医者様が診察のためそのシールをはがしてしまい、その時にカサブタも取れ、傷口が広がってしまいました。
その後は1カ月、シールを張ったままで過ごし、1週間ほど前にそのシールを剥がしましたが、やはりお医者様に傷口を広げられた状態のまま傷がふさがっていました。

現在、傷の状態は横5~6?、縦2?(30度60度90度の直角三角形の様な形の傷跡です)ほどの大きさで、赤みがまだはっきり残っており、凹みがあります。
一番気になっているのは、傷口を触った時にはっきりと皮下にしこりがあるのを感じ、表情が動くたび(笑ったり、泣いたりする時)にその傷口がグッと凹むことです(えくぼのような感じです)。

先週こちらの形成外科の専門医を受診し、今後のケアについて説明を受けました。1日2回朝晩ビタミンEオイルで傷口でマッサージし、シリコンジェル(ケロコート)を塗布。6か月続けるとのことでした。
この先生にしこりについても質問しましたが、あまり適切な回答が得られませんでした(それは様子見、というような感じで)。なので自分で調べたところ、こちらの回答例に我が家と似たような事例が掲載されておりましたので、参考にさせて頂きました。

しこりをつぶして周りの組織となじませるような感じでマッサージする、とありましたので、早速実践してみました。すると、当たり前ですが強く傷口を押すことになるので薄くなりかけていた傷口の赤みが更にひどくなり、心配になってきてしまいました。このまましこりもとれずに、赤みまで益々ひどくなってそのまま固定してしまったらどうしよう…と本当にこのやり方で良いのか悩んでいます。

海外なので、他に相談できる場所も無く、こちらは診察の手続きも煩雑で中々迅速に物事が進みません。2歳の可愛い盛りにこんな怪我をさせてしまったこともあり、本当に落ち込んでおります。
現在の方法を続けることで良いのでしょうか?どうかご回答頂けたらと思います。

A15 回答者:脇坂長興 (創傷治癒センター理事)
一般的に、受傷後3ヶ月までは「赤み」が強く、硬く「しこり」になります。続いて6ヶ月までに「赤み」が引くと同時に軟らかくなりますが、その後も身体が暖まる度に赤みは強く出るでしょうし、「しこり」も全く無くなるわけではありません。
特に処置をしなくとも長い経過のうちに「赤み」も「しこり」も徐々に改善されますが、「直角三角形の様な形の」「凹み」は多少残るかもしれません。
どうしても気になるならば、3ヶ月以上経過してから、「しこりをつぶして周りの組織となじませるような感じでマッサージする」と良いでしょう。

以下は、多少きびしいアドバイスになります。
「海外なので、他に相談できる場所も無く」「心配になってきて」しまうのは、致し方ないのですが、必要以上に無用な不安を抱かないために、治療や処置の内容を知るだけでなく、
外傷や瘢痕の経過と治療や処置の意味を理解して下さい。

受傷の「次の日に」「シールをはがしてしまい、その時にカサブタも取れ、傷口が広
がって」しまったように見えたのは、恐らく創面と創面がピタリと合っていなかったために隙間に「カサブタ」ができていたのだろうと考えられます。
外傷による皮膚の欠損部を瘢痕という組織が埋めて創傷が治癒するので、この時期の瘢痕は血管の新生と血管の拡張のため赤みが強く出来ますし、そこを押せば赤みは一時的に強くなり直ぐに赤みは消失します。

既にご経験なさったように、しこりを押しつぶせば多少なりとも痛みがあるので、2歳のお子さんに毎日その処置をするのは困難です。
何もしなくとも赤みは時間の経過と共に軽快し、しこりも徐々に軟らかくなるものなので、
ほとんどの医師が、今は何もせずに経過をみていた方が良い時期と判断するでしょう。

「1日2回朝晩ビタミンEオイルで傷口でマッサージし、シリコンジェル(ケロコート)を塗布」するのは、何もしないで待つよりは何かしていた方が精神的には楽でしょうから、瘢痕の経過を阻害しない処置を「6ヶ月続け」て頂くだけのものです。
「2歳の可愛い盛り」のお子さんのことですから、お母様が一生懸命になるのも当然のこととは思いますが、「転倒し、たまたま置いてあったおもちゃのピアノの角で」「ザックリと切ってしま」ったのであり、決して「怪我をさせてしまった」訳ではないのですから、親とはいえ責任を感じ過ぎて「本当に落ち込」むまでは必要ありません。
どなたかお知り合いの男性の顔にある、小さな傷跡を想像してみてください。
思い出せないか、思い出せたとしてもご相談者にとってそれ程気にはならない程度ではないでしょうか。
顔の瘢痕は、特に何もせずに経過を待っても、成長と共にある程度までは目立たなくなるのです。
「海外」とはいえ「形成外科の専門医を受診し、今後のケアについて説明を受け」たとのことですから、今は主治医の指示に従って、定期的に瘢痕の経過を診て貰い、適時、指導を貰うと良いでしょう。

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