傷と治療の知識

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皮膚欠損のある場合

傷の治癒をおさらいします。 最初に止血の時期があり、ここで血栓が形成され炎症反応がおこります。 つぎにマクロファージ(貧食細胞)が線維芽細胞や毛細血管を誘導して傷口に肉芽組織が形成され、それがコラーゲンが主成分である瘢痕(はんこん)組織へと変化します。 最後に瘢痕組織のコラーゲン生成量と分解吸収量が同じになり、安定期へと落ち着いていきます。 これらのプロセスは互いにオーバーラップしながら進行し、傷が治癒していきます。

怪我や手術で皮膚が切り取られた傷の場合でも、皮膚欠損がすくなく、傷の両側を寄せて閉じることができれば、あとは上に述べたプロセスが進行して傷は治癒します。 それでは傷を寄せて閉じないで、欠損したままほうっておくと、どんなことが起こるのでしょうか。 結論から言うと、皮膚が周りから伸びてきて、数週間で傷はすっかり塞がって、最後は真ん中に凹んだ傷跡が残ります。 欠損が大きいと、いつまでたっても完全にはふさがらず、慢性の肉芽組織で覆われたままになります。

■皮膚欠損の場合の治癒プロセス

皮膚欠損の場合の治癒プロセスを観察してみましょう。

  1. 皮膚が欠損しているので、黄色の皮下脂肪が露出しています。
    その脂肪組織の上に点々と出血斑が認められます。
  2. やがて表面が赤く変わっていきます(2~3日後)。よく見ると表面が赤い粒々になっていることがわかります。英語の「顆粒」という意味からこれを「グラニュレーション/ティッシュー」といいます。これが肉芽組織の出現です。
  3. 傷の辺縁から肉芽組織の上に、白い膜に伸び始めます。これは傷の辺縁から伸展した新たな表皮です。
  4. 表皮の進展と共に、創面がどんどん狭くなっていきます。まるで肉芽組織が収縮していくみたいです。
    (実際に収縮していることが最近明らかになりました)
  5. そして最後に傷が塞がります。

このように、皮膚が欠損し、むき出しになった傷に対してわれわれの体は「表皮細胞の伸展」と「肉芽組織の収縮」という2つの手段で、迅速に傷を閉じる仕組みを持っているのです。
皮膚欠損が大きくて、寄せて閉じることも出来ず、また、自然の閉鎖も望めたいときに初めて植皮が必要になります。
植皮については、火傷の治療にふくめてお話しましょう。

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