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第6回:株式会社ケープ

6月の梅雨の晴れ間に見学させていただいたのは、褥瘡予防用エアマットを中心とした、福祉用具・介護用品の開発、製造及び輸出入を行っている褥瘡予防用具の専門メーカーのケープです。

横須賀の海辺に位置するこの地区は、4種類の横須賀市街地の活性化の1つ、「海辺ニュータウン」として、「職・住・遊ぶ・学ぶ」が融合したモデル地区となり開発が進んでいるそうです。

いまでこそ褥瘡についての関心が高まってきていますが、設立当初はご苦労も多かったことと思います。褥瘡予防用具(エアマット)業界の先端を走る花房社長に、このお仕事を始められたきっかけを伺いました。エアマットとの最初の出会いは、商社勤務されていた頃だそうです。その後、縁があって、イギリスより日本市場へのエアマットの販売に携わることになったと教えて下さいました。

塩谷:軌道に乗るまでにはどのようなご苦労がありましたか?

花房:会社を始めた22年前の1986年、エアマットは1台15万円程でした。良いものとは分かっていても、日本人の1ヶ月の平均的な給料が5万円程の頃、なかなか販売できるものではありませんでした。病院に売り込んでも「ご試用→返却」のサイクルを2度ほど繰り返してようやく購入して頂けるといったかたちでした。

塩谷:イギリス製品だとすると、故障の場合などはどうしていたのですか?

花房:故障は多かったですね。ですから国内で自社開発に切り替えていきました。より良いものをより安くということをモットーにしておりましたので。また、外国人用に作られたエアマットということで、一般的な日本人とは体格や頭の形、体重などが合わなかったのも、日本での開発に踏み切った一因です。

ちなみに、欧米人は骨格がしっかりしているので、マットが柔らかくても良く眠ることができますが、日本人は、骨格が柔らかいために、柔らかいマットだと腰部が落ちてしまい体にも負担がかかります。

塩谷:先ほど見学させていただいたところでは、マットの組み立ても行っていましたが、すべてをこちらで行っているのですか?

花房:基本的に、デザインや設計はこちらで行いますが、制作は協力工場にお願いしているんですね。日本の技術力は、海外に誇れるほど優れていますので。要となる組み立て作業やアフターメンテなどは内部で行っています。

塩谷:それぞれのマットごとに分かれて作業をされていたようですが、1日にどのくらい完成できるのですか?

花房:マットの場合は、1日に一人、40台ぐらいです。一台一台動作確認まで念入りに行っていますのでそんなに多くはできません。流れ作業ではなく、1人が1台のマットを最初から最後まで組み立てていきます。

塩谷:現在褥瘡は大変注目を集めているので、マットを扱う会社も多くなってきたのではないですか?

花房:そうですね。最近は新規参入も増えてきて、20〜30社あるでしょうか。
そういった今こそ、質の向上が求められています。
褥瘡予防用具に求められる質とは、まず、第一に正確な圧管理が出来るということ。
当社は、「Evidence based Development」(根拠に基づいた開発)をテーマに、医療・看護の現場と協力体制をつくりながら、研究・開発に取り組んできました。
実際の臨床現場で要介護高齢者を対象に膨大なデータを採取し、検証を重ねた結果を基につくられています。
加えて、ご使用者の快適性にも重点を置いています。
例えば、緊急蘇生時に瞬時にエアを抜くことができる機能がもたらす「安全」や腰が落ち込まず、張力を発生させない「安定体位の確保」などを実現させることによりQOLの維持、向上にもつながります。
エアマットを必要としている方のご意見を大切にして、これからもより良いものをより安くご提案し続けて行きたいと思います。

塩谷:是非お願いします。今日はどうもありがとうございました。


塩谷先生、花房社長

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